白烏 ２

【 策略家は笑う 】 ページ35

《 菅原side 》



…永田、笑ってた…俺は今旭に上げようとしてた…一度止められた位じゃって思ってたけど…あの顔は、きっと何か秘策が…




貴「月島、ナイス…ブロック…」

月「よく言うよ、僕の方にトス上げさせたくせに」





は…？上げさせた…？俺が永田に誘導させられたのか？




貴「あ、バカ…このハッタリ、まだ使えた…のに」




ハッタリ…あの自信満々な顔はハッタリなのか？突然起こした2回目のスパイク…その後に旭のブロックへワンタッチ…
全部計算した上でのあの表情…俺にまだ何かする気だって思わせて
永田の方へトスを上げさせないように…






菅「恐ろしいったらありゃしないな…」





味方なら頼もしく感じたのに、敵になるとこうも不気味というか、何しでかすか分かんなくて…
“ 不吉 ” の二文字が頭によぎったよ





東「スガ」

菅「！」

東「俺に持って来い。次は決める」





……………ああ、何を恐れる必要がある。エースがトスを呼んでるなら、俺はそこに上げればいい。





西「そーっすよ！確かに永田のやつ、色々心理戦？的なことして来てますけど、それすらもぶっ叩くのがエースです！」

東「あ、いや、俺はそこまで…その、」




ちっちゃくても随分と逞しく頼りになるリベロもいる。大丈夫だ






菅「次、旭に上げるからな」


貴「！…流石って…感じです、ね」





苦笑いをした永田。きっと旭のスパイクは普通に止める事は永田には出来ない。





ー…ドッ




菅「西谷ナイス！」


東「スガーッ！」

菅「旭…！」







ネットから少し離した高めのトス


旭の得意なトス





俺は今、自信を持ってこのトスを上げれる







ー…ドバァン！！





【 11-14 】





『ッシャァアアッ！！！』




信じることがエースへの重荷になってたんじゃないかって考えた事もあったよ

けど、信じてないトスを上げてもきっと止められる。
俺は旭へ上げれはきっと決めてくれる。そう信じて上げる







澤「ドンマイドンマイ！次々！」

貴「あ、はい…」




けどまぁ…お前のこと不吉だなーって思ってる事には変わりないからな
自分の後輩ながらに嫌な奴だよ








貴「(次どーすっかなー)」






菅「次も決めるぞ！」

【 よくやる 】→←【 突然と言う名の攻撃 】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す