No.9 ページ11
(審神者) 「それじゃあ、夕餉まで時間があるから本丸を
案内して貰っておいで。長谷部お願いね〜」
長谷部 「主命とあらば！」
蝶月 「頼んだ」
(審神者) 「…こんのすけ」
ボフッ
こんのすけ 「お呼びでしょうか？」
(審神者) 「うん、呼んだ。
ちょっと聞きたいことがあってさ」
こんのすけ 「何でしょう？」
(審神者) 「鶴丸が蝶月を条件クリア報酬として渡された
って、言ってたけどいつもの特命調査の成功
報酬とは何か違うの？」
こんのすけ 「その事でしたか」
(審神者) 「うん、気になってさ」
こんのすけ 「ならば説明致しましょう。
(審神者)様がお考えになられた通り今回の
特命調査の条件クリア報酬はいつもの特命調
査の成功報酬とは異なります。」
(審神者) 「やっぱりか。
でも、特命調査の詳細には書かれてなかった気
がするんだけど」
こんのすけ 「はい、詳細には書かぬよう言われております
ゆえ。」
(審神者) 「誰に？」
こんのすけ 「蝶月様の本霊にです」
(審神者) 「蝶月の本霊に？」
こんのすけ 「はい」
(審神者) 「なんの為に？」
こんのすけ 「ご自身の分霊を守る為だそうです。
(審神者)様もご存知でしょう、
ブラック本丸のことを。そのせいで刀剣達
が酷い目にあっていることを。」
(審神者) 「えぇ、勿論」
こんのすけ 「蝶月様は…」
蝶月(本霊) 「今までずっとお飾りの刀だったのだ。
…ブラック本丸といったか。その様な場所へ
顕現してまで、また誰かのお飾りになる気は
無い。」
こんのすけ 「と、申されました。
蝶月様は人生のほとんどを将軍が見栄を張る
ための飾りの刀として扱われており、戦場で
戦う為の刀として扱われる事が両手で数ら
る程しかなかったそうなのです。」
(審神者) 「そうなんだ」
こんのすけ 「はい。ですが戦力としては申し分なく、寧
ろ我々時の政府の予想数値を遥かに上回って
います。なので、戦力の拡大の為に今回特命
調査の条件クリア報酬として譲渡させていた
だいたのです。」
(審神者) 「なるほど。」
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作者名：やつはし | 作成日時：2024年3月21日 1時
