転生前 ページ2
.
私はDr.STONE好きの一般人だった。
最推しは羽京ちゃん。
...。
何故か転生前の記憶はこれしか無い。
仕方ない、考えても分からないものは時間の無駄だ。
「ゲン〜！！！体調は大丈夫なんだよ？」
「スイカちゃん〜、俺はジーマーで元気よ〜」
「なら良かったんだよ！」
スイカちゃん...。
可愛い、と真近で見たらそれしか言えない。
「ゲン、ご飯の時間だよ〜」
「！羽京ちゃん〜、俺もう成人済みだよ？子供扱いしなくても...」
羽京ちゃんが楽しんでいるのなら、私は満足なのだが。
「ふふっ、ごめんごめん。はい、今日のご飯。」
「美味しそうなんだよ〜！」
ご飯に目を輝かせるスイカちゃん。
「スイカちゃんも食べる？」
悪戯っぽくそう言ってみた。
「！？スイカは大丈夫なんだよ！スイカよりゲンに食べて欲しいんだよ！」
「ふふっ、いい子ねぇスイカちゃんは、」
そう言って私はスイカちゃんの頭を撫でた。
「微笑ましいね、」
「羽京ちゃんも撫でてあげよっか？」
絶対に転生前の私ではありえない台詞を言う。
「えっ！？いや、そのぉ…///」
「なんてね、！冗談よ、羽京ちゃん、笑」
照れて帽子で顔を隠す羽京ちゃん、可愛いなぁ...としみじみ思ってしまう。
原作のゲンちゃんには悪いけど、こんな日常も悪くない。
そう、感じてしまった。
.
続く
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作者名：雨川秋 | 作成日時：2023年11月16日 16時
