流れ星のようにキミは。 (ページ33)

今日:5 hit、昨日:24 hit、合計:22,649 hit

母の登場ー#ーページ33

A｢ん…あ、｣

次に目を覚ますと辺りはオレンジ色になっていた。

まずいっ、寝すぎた！

左手に温もりを感じて視線を向けると猗窩座の右手に繋がっていた。

猗窩座は座ったままベッドに顔を伏せてスヤスヤと眠っている。

A｢猗窩座、猗窩座｣

猗窩座｢んっ…あ、A…｣

顔を上げた猗窩座はまだ少し眠そうで

寝起きの顔、初めて見た。

ドキドキと胸が高鳴る。

…じゃなくて！

A｢ごめん、寝すぎた｣

猗窩座｢いや、俺も気づいたら寝てたから｣

てかやばい、お母さんが帰ってきてしまう。

と、思った矢先

玄関から音がして

母｢ただいま〜…あら？誰の靴…？｣

お母さんが帰ってきてしまった。

母｢A〜？誰かいるの？｣

A｢えっ、あ、そうそう！うん！｣

階段を登ってくる音がする。

どうしよどうしよ、男の子がいるなんて知ったらお母さんがびっくりしてひっくり返る。

ガチャ

A｢あ、｣

部屋の扉が開く。

猗窩座｢すみません、お邪魔してます｣

母｢あら、男の子!?え、すごい美形ね〜！｣

目をキラキラと輝かせる母。

乙女かて。

母｢お名前なんていうの？｣

猗窩座｢素山猗窩座です｣

母｢猗窩座くんね！｣

A｢お母さん、もういいから、｣

猗窩座を困らせてしまう。

母｢猗窩座くんってAの彼氏なの？｣

A｢へっ!?｣

爆弾発言だ。

彼氏って彼氏って彼氏？？

やばいやばい、頭が混乱する。

いや、猗窩座は彼氏じゃないっ、でも家にまで入れてこの状況をなんて説明したらいいんだ!?

A｢ええと、そのクラスメートで、あの仲良くさ
せて頂いておりますっ｣

うわぁぁっ！何だ今の喋り方はぁぁ！！

母｢本当に〜？｣

A｢ほんとだからっ、もうあっち行ってて！｣

母｢わかったわよ〜、猗窩座くん、ゆっくりしていって
ね｣

猗窩座｢ありがとうございます｣

バタンとドアが閉まって母はようやく姿を消す。

A｢ごめん、お母さんが…｣

猗窩座｢構わない。いいお母さんだな｣

A｢うん、ありがとう｣

何となく、気恥ずかしくて下を向く。

彼氏かぁ…。

私は前世で猗窩座と愛し合ってたわけだけど…

今世でも愛しちゃダメかな…。