『そらる』俺、子供育ててます。

子供生活51日目 ページ12

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『…なんで、やめろなんて言うんだよ』

「……そんなに辛そうな顔で言われても説得力ないんですよ、ばか…っ」

…お前だって泣きそうじゃん
その言葉は出なかった。Aに手を握られたから、反射的にAを見る。


「……私は、か…そらるさんの家族です。…そらるさんは、すっごくすっごく優しい人です。やり過ぎだって言われちゃうくらい優しいです。だから、私のことを守ろうと必死に頑張って、でも、炎上になっちゃった時……凄い悲しそうでした。怒るんじゃなくて、ただただ悲しそうでした。」

突然のAの乱入、そしてその言葉にコメントがザワついているのが分かった。Aは続ける。

「そこから、そらるさんは全然寝なくなりました。私と会話もあんまりしないくらい黙って何かを考える時間が多くなりました。……まふまふさんに教えて貰って、初めてそれが心の病気だと言うことを知りました。そらるさんは…皆さんのせいで病気になったんです」

『ちょ、A！！俺は「そうです」

「そらるさんは何も悪いことなんてしてないのに、どうして責められちゃうのか私には分かりません。どうして皆さんのことを嫌いになってこの、歌い手を辞めないのかが分かりません。分からないことだらけです。それは、私がまだそらるさんに何も教えて貰えない子供だからだと思いました。1番悪いのはそらるさんの悩む原因の私にあるかもしれません。……だから、そらるさんを攻める前に、私達に出来ることはあるはずです」

『っ…！』

「人に疑われて嫌われるのがどれほど怖いか、私は知ってます。誰でも怖いと感じると思います。じゃあ、そらるさんはなんで歌い手を辞めないんだろうと考えました。いっぱい酷いことを言われて、悪くないのにうたがわれて、いっぱい辛い思いをしたと、勝手だけど私はそう思いました」



「それでもそらるさんが歌い手を歌を辞めなかったのはきっと＿＿＿




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＿＿＿＿＿皆さんが好きだから、だと思います。」

「『！！』」


「だから、歌い手を辞めないまま続けている。そして今、ここで皆さんに本当のことを話しているんだと思います。一緒に暮らして分かったことです」


「そらるさんは、歌を録音する時毎回私をまふまふさんに預けます。そして部屋にこもっている事が増えるんです。一回だけ、そらるさんに言わずにこっそり盗み見をしました。…その時、そらるさんは幸せそうに歌ってたんです」


そう言ったAは笑顔だった。

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