『そらる』俺、子供育てます。

子供生活5日目 ページ8

『A』


「？」

『あのさ、明日俺の友達に会ってみない？……いや？』

「…かなたさんのお友達なら、会ってみたいです」

『…ありがとね』

頭を撫でれば少し顔を赤らめて照れる、Aは撫でられるのが好きみたいだ。

『じゃあ、連絡してくるね』

「はい！」


俺はLINEの1番上に表示されてるアイツとのトークラインをタップする。


そらるまふ

まふ何ですか?

そらるいや、明日家来て

まふえ、何でですか?

そらるいいから、来たら説明する

まふえ、怖いんですけど!

そらるじゃ、明日来てね

そらるおやすみ




まふえ、いや、ちょ、待ってくださいよ!!


まふそらるさん!?


まふそーらーるーさーん!!おーい!!無視しないでくださーい!!


通知がなるスマホを閉じた俺はAのところに戻った。


『A、晩御飯さすがに俺が作るのはまずいから出前でもいい？』


「…わかりました」


少しシュンとしながら返事をしたAを見た俺は料理できるようになろう、と心に誓った。


出前が届き少し遅い晩御飯を食べた俺は困っていた。


『(風呂どうしよう…小さいし一緒に入った方がいいんだろうけど……なんか、訴えられそう)』


「かなたさん？…どうかしたんですか？」


『お風呂…どうしよっかなって』


「！！……わたし1人でも入れます！……まだ洗うの下手だけど」


『ぇ、そうなの？』


「どこに行っても困らないようにって…お母さんが」

『…そっか……いい、お母さんだね』


「！！……えへへっ」

そう言って照れたAの頭を撫でるとAは小さく「でも、まだ1人では入ったことないんです…」と呟いた。


『じゃあ……一緒に入る？』


「…いいの？」


『…うん、いいよ…Aは大丈夫？』


「うん！嬉しい！！」


その時初めてAの年相応な笑顔を見た気がした。




−−−−−−−


お風呂って結構大変らしい……1人の時はこんなこと無かったからか焦ったり失敗しそうになったりの繰り返しだ。


『どう？初めて人の頭やるからあんまりわかんないけど……』


「気持ちいいです！」


『そっか、なら良かった』


「私もかなたさんの背中やります！！」


『え……あー、じゃあ、お願いしようかな』


「はい！！」






でも、Aが楽しそうだからいいか…

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