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第四章【医師からの強制】 ページ10

あれから二週間


元通りの生活になった、と言っていいのか分からないが体力は回復してきた。
1週間は拾の型のせいで身動き殆ど取れなかったけど…
煉獄は一度生死をさ迷ったらしいが戻ってきてくれた、生き残ってくれた。しかし、怪我の傷跡は少しばかり残るようだ。
傷物にしてしまったのは悲しいことだった、自分の体も怪我が多かったがそんなのよりも心が痛かった。煉獄にはまだ会えてない。


「あ!また抜け出したんですか彩夢様!!」

そう言ってパタパタと駆け寄ってくるのはアオイ、昔のしのぶを見ている感覚だから懐かしくてつい可愛がってしまう。この癖は治さねば…

『アオイ、そんなに怒らないで〜…ね?』

「ね?じゃないです!!これで四日連続ですよ…全く、何故抜け出すんですか!!」

『いやぁ、一人は暇だからさ』


「…………騒がしい方が…よいのですか?」

『………うん。静かよりは、ね…』

「…分かりました。竈門炭治郎さん達と同じ部屋に変更します」

『ありがとう、アオイ』

「…いえ、それでは後ほど迎えに行きます…今度は、絶!対!に!!抜け出さないでくださいね」

『はーい』

微笑めば呆れた顔をしながらも笑ってくれる、しかしいつまでも此処には居れないと言って布団を持ち、再びキビキビと働き始める。
たまには休んで欲しいけど…柱がそう言っても言い返されるし、アオイは甘え下手だから偶に甘やかす程度じゃないと逆に避けられたりする。可愛いけど難しい子だ。


『……さてと、僕は饅頭でも買ってこようかな』

言いつけを守らないと怒られるけど見舞いの品だし、許してくれるだろうか。
しのぶが居るはずの診察室に向かう、少し傷付いている為痛む脇腹を抑えて深呼吸する。
扉を叩くと、入る許可がおりた。


『しのぶ、外に「駄目です」

……駄目だった。
しのぶは笑顔のまま、しかも珍しく青筋を浮かべながら怒ってくる。あの日から僕の前だけはこんな風に表情豊かに接してくれる、だからこそ皆より強気で怒られるのだけど…

「駄目に決まってます、怪我は完治してません…危ないです」

『…んー…どうしても?』

「……その状態で鬼が来たら死ぬ可能性が上がります、彩夢さん一人では…」

『なら、誰かと一緒ならいいのかい?』

「…………分かりました、カナヲに言っておきます…外では絶対に離れないで下さい…いいですね?それが条件です」

『分かった、ちゃんと守るよ』

「…そうして下さいね」

しのぶは小さなため息をついた。

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(プロフ) - 面白いです!続き待ってます! (8月13日 17時) (レス) @page14 id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯 - 面白い続きが観たい…ありがとうな (2022年10月31日 9時) (レス) @page3 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
松たけこ(夜桜)(プロフ) - 4869H.Kさん» ソッコーで直しました。ありがとうございます! (2019年12月29日 23時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
4869H.K(プロフ) - 細かいことごめんなさい。鬼殺隊です (2019年12月29日 22時) (レス) id: 7a8b945c7b (このIDを非表示/違反報告)
松たけこ(夜桜)(プロフ) - レイれいさん» ありがとうございます!!!嬉しいの一言です…! (2019年12月29日 1時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜桜 x他1人 | 作成日時:2019年8月29日 0時

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