夢と現実が混ざってゆく【H×H】

第2章 - 10話 ページ21

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あれから早10日。
世界の移行について分かったことがある。

便宜上、ここでは2つの世界を”世界A“、”世界B“と呼ぶことにする。
母の胎内から生まれ、寮生として生きている私がいるあちらの世界を“世界A”、クラピカと出会ったこの世界を”世界B“としよう。

法則の一つ目は、

「世界Bでイヤリングを耳につけずに寝ると、世界Aに強制移行させられる。
世界Aでイヤリングをつけずに寝ると、そのまま世界Aにとどまる。」

また、

「世界Aでイヤリングを耳につけて寝ると、世界Bに強制移行させられる。
世界Bでイヤリングをつけて寝ると、そのまま世界Bにとどまる。」

ということだ。
そして、二つ目として次の法則がある。

「イヤリングは片方のみでも可。
世界Aのとき、片耳のみつけている場合、イヤリングをつけてない耳に対応する手(世界Bにいる場合、イヤリングを持っていない手)に持ったものが同時に移行する。」

これは、世界Aでイヤリングを左耳のみにつけて寝たときに、右手で触れていた毛布が私とともに世界Bに移行されたために発見した法則だ。
但し、イヤリングをつけないことに関して注意点がある。

「世界Bでイヤリングは身につけずに寝ると、二度と世界Bに戻ることはできない。」

のだ。
これが意味することは、

「イヤリングを両方とも紛失したら、世界Bに移行することができなくなる。」

ということだ。
もし、私がこの法則を見つける前に、世界Bで枕元に両方のイヤリングを置いて寝てしまったらどうなっていただろう。

…そしたらきっと、私は今ここにいなかったハズだ。そして2度とここに来ることもなかっただろう。


震撼。

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