3話 ページ4
近くの公園にて
漣「はい、どうぞ」
『ごめん、ありがと』
漣「いえいえ」
漣くんから貰った缶コーヒーを手で転がしつつ
私は少しずつ話し始めた
『あんずが転校する少し前に夢ノ咲学院に来たんだ、私』
『その時はアイドルっていうのがどういうものか分からなくて』
『でも、ライブを見てから変わった』
『アイドルってこんなのなんだ』
『こんなにキラキラで』
『眩しくて、かっこよくて』
『あげていったらキリがないかも笑』
『だから、プロデューサーとしてアイドルを支えたいと思った』
『それからは放課後のプロデュースとか色々大忙しで』
『でも忙しくなくなった、ある日を境に』
『それは___』
漣「革命、ですか?」
『あたり〜』
『学院が改革されてから私の周りはどんどん変わっていった』
『私がプロデュースしてたユニットは』
『私より』
『私なんかより』
『ッあんずのほうがよかったみたい』
『すぐにながされていっちゃった』
『でも、そんな事言われても反論できないくらい』
『あの子のプロデュースは私なんかよりもすごくて』
『確実に私との距離をはなしていった』
『それが最近までの事』
『それで、今日学校で言われたの』
漣「なんて、言われたんですか?」
黙りこくってしまった私の代わりに
漣くんは聞いてくれた。だけどすぐには答えが出なかった
『 もう、』
『来ないでいい』
漣「ッ、、、、、」
『お前なんかよりあんずの方がいい』
『お前みたいなやつに任せてたら時間の無駄』
『出来損ないの癖に、、でしゃばっ漣「もう、大丈夫です」
急に抱きしめられてすこし動揺した
だけど、あたたかい
ついには我慢していた涙がボロボロとこぼれ落ちた
頬に貼っている湿布にどんどん染み込む
漣「思う存分泣いていいですよ」
漣「痛かったすねぇ辛かったすねぇ」
『漣くんッでもこれは私の実力不足のせいでッ』
漣「泣いててタジタジっすよォ今は泣きましょうねェ」
『お母さんが、お母さんがね』
『なにか成し遂げるならって普通科から転科させてくれたのにッ』
『なにもできないのにあまつさえ、あんずの方が優秀だったなんてって』
『幻滅した、って』
『う゛ぅぅ』
漣「大丈夫すよォこれからどんどん成長するんすから」
『でもッ、その後言い合いになって』
『出ていけって言わッれて』
『今のところ野宿路線まっしぐらなの』
漣「え゛」
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←2話
9人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:灯り | 作成日時:2022年4月19日 17時