優しすぎるあなたは。 (ページ21)

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ジェシーside

あなたが出ていってから3ヶ月が経った。

深夜のドキュメンタリー番組に出てから前よりも知名度が少し上がり、最近ではお昼の番組やドラマの小さな役で出るようになったりした。

もちろん、デザイナーとしても仕事があるが。

君は見てくれたかな。
見てないかな。睡眠効率がどうとかいっていつも早くに寝て朝早くに目覚めてたもんね。

君のものを捨てれない俺は、割と女々しいのかもしれない。

北斗から聞いた。スマホを変えたからお前のメッセージ多分届いてねぇよって。

俺から連絡を取ろうかって。

断った。

君のことは俺自身がどうにかしたいんだ。

今日は久しぶりのオフで、出かけようと車のキーをもった。

向かう先は彼女の仕事場で。
もうこれはストーカーなのかと少し怖気付きながら向かった。

「いらっしゃいま、え？ジェシー？」

出迎えてくれたのはふっかさんで、今日はAさんお休みらしい。

「Aさん、元気ですか？」

「元気だよ。」

店の雑貨を見ながらふっかさんと話す。

「俺、Aさんに逢おうとすると大体会えないんすよ。」

「まあ、偶然ね、」

「ふっかさん、明日、Aさん出勤ですか？」

少しの時間、沈黙が流れ、

「ほんとはね、個人情報だし言ったらダメなんだけど、明後日、朝から出勤だよ。俺、その日本社行かないといけなくてお店一人なんだあの子。」

何か差し入れてやってよ。と笑うふっかさんに感謝しかなかった。

「ここだけの話なんだけど、Aちゃん、ここ最近上の空でさ、心配なんだよ。」

遠回しに助けてあげてと言われてる気がして、今度こそ彼女を守ると決めた。