【あんスタ】みどロイド、拾った。【男主】

変。#side翠 ページ32

最近のAさんは変だ。

何時からかは分からないけどここ数日俺を避けてる気がする…

歌の練習やご飯の時なんかはいつも通りなんだけど、一緒にテレビ見たりだとか話したりとかはめっきり減った気が、する…?

そしてなにより…




「…」(ｼﾞｰ


「…Aさん?」


「あっ!いや…何でもないよっ」(ﾌﾟｲｯ




目があったらすぐに反らされてしまう。

目があうこと自体はよくあるけど…

前まではこんなことなかったのに。

もしかして俺がなにかしたんだろうか…?

全く自覚はないけれど、無意識にAさんの気に障るようなことをしたのかもしれない。

どうしよう…Aさんに嫌われちゃった?

だとしたら物凄く鬱だ…好きな人に嫌われるなんて…

でも、だとしたら理由を聞きたい。

直せることならきっと直して見せるし…多分。

Aさんには、嫌われたくないから…




「…あ」


「Aさん…」


「あ、あぁ〜喉乾いたなぁ」




そう言ってキッチンへ入っていくAさん。

今日は休日でAさんは一日中家にいる。

残った仕事があるからと、部屋に籠りっきりだけど。



「…」



暫くしたらAさんがそそくさとキッチンから出てきた。

…聞くなら、今なんじゃないだろうか。

ずっとこのままなのも嫌だし、さっさとスッキリさせたい。

そう思ったら、体が勝手に動いていた。



「Aさん」


「えっな、なに?」



Aさんの服の袖を引っ張り引き留める。



「Aさん、最近変ですよ」


「へっそ、そうかなぁ?」


「俺のこと避けてますよね?」


「…そんなことないよ」


「嘘…」



俺の方が身長が少し低いので、下からAさんの顔を覗き込む。

それから、絶対に顔を反らされないように両頬を手で包み込む。



「俺の方、見て…」


「みっ翠くんっ!?顔が、近!!」


「ねぇ、何で…」




ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ




理由を聞き出そうとしたところでインターフォンが鳴り響く。

無視しようとも思ったけど、意外にしつこく鳴り続けるもんだから無視できなかった。

Aさんはキャパオーバーで動けないみたいだし…



「…俺が出ます」


「あ、うん…」









·









この時俺は後悔する。




「…誰ッスか」




見覚えのある顔。




「翠っ…」




聞き覚えのある声。




「っ!?…あっ」


「ずっと会いたかったっ…!」








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