【あんスタ】みどロイド、拾った。【男主】

うるさいです…。#side翠 ページ16

「ふぁ〜、おはよぉ翠くん…」


「お、おはようございます…」




つ、ついに来た…この日が。


Aさんの休日!!


俺がAさんを癒してあげようと歌を練習し始めて約一週間…


久しぶりに歌ったから始めは全然ダメだったけど、練習の甲斐あってなんとか聞ける程度にまではなった…気がする。


練習はAさんが出勤している時間にこっそりやった。


Aさんを吃驚させたかったから…


Aさん…吃驚してくれるかな…?




「あ、あの!Aさん…」


「んー?どうしたの翠くん…」


「今日…何か予定あります?」


「ないよ〜翠くんは何処か行きたいところある?」


「あ、そうじゃなくて…歌を…」


「歌?」


「歌ってみようかなって…」


「っ!?」


「聞いて…くれますか?」


「きっ、聞く!!聞くよ!!」


「…(ｷｭﾝ)」




さっきまであんなに眠そうにしていたのが突然元気になり、目をキラキラさせて此方を見ている。


か、可愛い…


ってそうじゃない…!


Aさんに聴いてもらえる!!


失敗しないようにしないと…




「楽しみだなぁ…翠くんの歌♪」


「…Aさんを癒せるように頑張ります!」





――――――




「言っときますけど俺…歌下手だから、もしかしたらAさん不快に感じちゃうかも…」


「大丈夫!不快になんてならないよ」


「…一応、頑張って歌うんでちゃんと聴いていてください…」


「うん!最後までちゃんと聴くよ」





リビングにあるソファーにAさんを座らせ、その正面に俺は立つ。


此処には専用の機材も防音室も無いから、綺麗な音声を届けられないかも知れないけど…


…大丈夫、この日の為に練習してきたんだ。





「そう言えば、翠くんなんの曲を歌うの?」


「あ、それなんすけど…流星隊で歌ってた曲を歌おうと思って…」


「流星隊…翠くんが所属してるユニットってやつだね!でもそれは５人じゃ…」


「はい、俺は自分のソロパートと皆で歌うところしか歌えないけど…」


「ソロパート…なんか格好いいね!」


「…別に、他の曲でもよかったんすけど」





前の家で…皆で練習した曲をAさんに聴かせたかったから。


そう言うと、Aさんは微笑ましそうに此方を見ている。




「翠くんはメンバーのこと、大好きなんだね」


「…変な人ばっかでしたけど」


「意外と素直じゃないんだねぇ」


「…うるさいですよAさん」







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