翠くんの慰め方 ページ14
神様教えてください…男の子の慰め方…
肩に手を添えたはいいけど、ここから先どうすれば…
どれだけ声を掛けても反応しないし…相当参ってるな…
すると、今まで反応が無かった翠くんの口が開く。
「あの、Aさん…やっぱ一緒に住んでるからには歌、歌わないとです、よね…」
「でも、ごめんなさい…俺、歌下手くそだから…」
そう、驚くくらい弱々しい声で翠くんが言うもんだから…
俺の体は咄嗟に翠くんを抱き締めていた。
「翠くんっ」
「うわっ…A、さん?」
「ごめん翠くん、俺馬鹿だから…どうしたら良いか分からなくて…」
「…」
「前の主人と何かあったんだね…気づかなくてごめん」
「Aさんが謝ることじゃっ!!…取り乱した、俺が悪…」
「翠くんは悪くない!!…大丈夫だよ」
「っ…」
「大丈夫、俺はなにも言わないよ…翠くんがやりたいようにやれば良い」
たとえ歌わなくても、歌っても…
「で、でもっ…Aさん…ボーカロイドについて調べたんすよね？俺達ボーカロイドは本来、歌ったり踊ったりするのが仕事みたいなもんなんです…なのにっ」
「ねぇ翠くん、君がボーカロイドであるってことはそんなに重要なことなのかな？」
「…え?」
「俺は君のこと、人間だと思って…て言うか、家族だと思ってる」
驚いた顔をする翠くん。
そりゃそうだ、俺らただの同居人だし…
でもさ、
「俺は君がボーカロイドであろうがなかろうがどうでも良い。翠くんが翠くんらしくいてくれれば、それで…」
「…」
「あ〜んん…ごちゃごちゃしててわかんなくなっちゃったね…まぁ要するに俺は翠くんの味方だよ!」
「味方…?」
「うん!翠くんがやりたいことがあれば応援するし、悲しくなったときは慰めてあげる」
まぁ、慰め慣れてないから役に立つかわからないけどね…いつでも頼ってよ!
そう言って翠くんの頭をポンポンと撫でる。
すると翠くんは俺の肩にその綺麗な顔を押し付けた。
…ん?何だか肩が湿っぽいような…
「Aさん…ありがとう、ございます…」
「あっはは、どういたしまして!」
「あと、お願いがあるんすけど…」
「ん?なに?」
「あともうっちょっとだけ…このままで…」
「うん!翠くんが気がすむまで付き合うよ!!」
そう言ってまた俺は、止まりかけていた手を動かし始めた。
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あかねっこ(プロフ) - 仁科一家さん» こういう設定がら、地雷な人多いだろうなぁと思って執筆していたのでそう言っていただけると嬉しいです!更新頑張ります!! (2018年6月3日 14時) (
レス) id: 11c41707f8 (このIDを非表示/違反報告)
仁科一家(プロフ) - 普段占ツクのBLってほぼ地雷寄りなんですけど、この作品は本当に好きです。素晴らしい作品ありがとうございます！ (2018年6月3日 10時) (レス) id: dec30a2f4d (このIDを非表示/違反報告)
あかねっこ(プロフ) - 琥珀さん» そうなんですよ…流星隊Pを殺しにかかってますね運営は…←更新頑張ります!! (2018年5月19日 23時) (レス) id: 11c41707f8 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - この作品楽しく読んでます！つらいですよね…クラス別スカウトAnd流星隊のイベ...これからも更新頑張ってください！ (2018年5月19日 21時) (レス) id: 5e61c82747 (このIDを非表示/違反報告)
あかねっこ(プロフ) - 夜闇の魔物さん» ありがとうございます!!相変わらず亀さん更新で申し訳ないのですが頑張ります!! (2018年5月19日 20時) (レス) id: 11c41707f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかねっこ | 作成日時：2017年12月26日 19時
