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５話【リヴァイ元兵士長】 ページ7
その男は黒い髪をしていた。
鋭い目つきに刈り上げている髪。
そんな男が私のことを
なぜかじっと見つめている。
私はちょっとびっくりして
手を下ろすと
賊長室がガラッと開き
私は後ろを振り返った。
そこにはあの脳裏に浮かび上がった男と
そっくりであった。
私は目を点にして驚いていると
その男がズカズカと入ってきた。
そしてその男は
賊長に向かって手を差し伸べている。
「久しぶりですね、ザックレー総統」
「君は……リヴァイか？ 元人類最強と言われた男がなぜここにいるのかね？ まさかハンジも一緒なのかのう？」
元総統がリヴァイと名乗る男にそう尋ねると
顔は見えないけれど
どこかうつむいているように見えた。
「そ、それよりも総統。なぜここで働いているのですか？ もしかして仕事がないからですか？」
彼はコクリと頷いて私の方に指をさしてきた。
「彼女のためだ。彼女がかわいそうでな。放っておけなかったんだ」
男はこちらを向いて
きっと睨みつけてきたが
私も彼をにらみ返す。
「なんだ、ガキか。俺が想像してたのと違うな」
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