第壱話 出会い 弍 ページ3
「迎えるのはいいんですけど、親には秘密にしたいので静かにしてくれますか?」
「承知した!!」
大きな声で返事をし頷く妖精。
(この顔⋯⋯やっぱり見覚えがある。)
「あの、名前を聞いてもいいですか?」
もしかしたらと思い、名前を尋ねてみることにした。すると妖精は、はっと思い出したかのように自己紹介を始めた。
「ああ!!すまない!自己紹介をしていなかったな!!俺は煉獄杏寿郎!こう見えて20歳だ!あと敬語は必要ないぞ!」
(⋯⋯煉獄、杏寿郎?)
「やっぱり煉獄さん!?」
改めて妖精を外灯の下で見てみると、彼の輝かしい髪の色をはっきりと認識することが出来た。
「A!君に会いに来たんだ!!」
ニコッと微笑んで私の足元までてとてと走ってくる煉獄さん。
(ど、どうしてこんなどうしようもないオタクのところにこんな可愛い煉獄さんが…??最近色んなアニメやゲームに手を出しすぎて鬼滅に全然貢献できてないのに…)
足元にいる煉獄さんを手のひらの上に乗せ、色々考えながら家路を急いだ。
「ただいまー。ねぇねぇ、まぁま。スーパーで芋買ってきたから食べよ」
ドアを施錠し、靴を適当に脱ぎ捨てカバンを置いてリビングヘ…
行く前に自分の部屋に煉獄さんを連れていくことにした。
「む!!これは俺か!!!」
まさか本人が来るとは夢にも思っていなかったので部屋にはどデカい煉獄さんのタペストリーやポスター、そしてぬいぐるみなどが置いてある。
「まさか本人に見られるなんて……」
当の本人である煉獄さんは目を見開いて自分のグッズを見つめて嬉しそうにしていた。
「こんなにも俺の事を思ってくれているんだな!!!君は!!!」
小さな体の大きな瞳に真っ直ぐ見つめられて不覚にもキュンときてしまった。
「あ、当たり前じゃないですか…煉獄さんの顔と猗窩座の顔を見る度に、煉獄さんがいなくなってしまう未来をどうにかしてリベンジしたくなってたんですからね、私。」
某リベンジャーズの主人公みたいなことを何度思ったか。
「はっはっはっ!!!バット持ってこい!!!」
煉獄さんは笑った後に明らかに彼らしくないセリフを吐いたので、
「煉獄さん??もしかしてそれ、キヨマサ??」
と鋭いツッコミを入れたが、
「??どうしたんだ??」
本人は無自覚だったようで何度聞いても答えてくれなかった。
煉獄さんから一言
君の手料理が食べたい!!
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棗(プロフ) - さつまいもの妖精さん…もう可愛さが滲み出てますw設定だけで既に面白臭が漂ってます〜続き頑張って下さい!わっしょいっ! (2022年3月26日 21時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神覇隼陽 | 作成日時:2019年11月10日 15時