君の背中【赤羽業】2 (ページ25)

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~カルマside~ ページ25

1人奥の方の木陰で休む
遠くでみんなが訓練する姿が目に入る
でも俺はあいつの授業には参加したくない

そして眠くなりぼーっとしていると誰かがこちらに来るのがわかる
視線をそっちへ向けると男が女を担いでいるように見えた

何事かと思いじっと見つめると
Aが気を失って磯貝に担がれている姿があった
俺は無意識で、すぐさまAと磯貝のところへ走る

｢磯貝！！Aに一体何が…｣

｢カルマか！飯塚、さっき鷹岡先生に何度も蹴りを入れられて気を失ったんだ｣

俺の頭の中は一瞬真っ白になる
そしてぱっとAの顔を見ると苦しそうに目を閉じていた

｢Aは俺がやる｣

｢…カルマならそう言うと思ったよじゃあ飯塚の事頼んだぞ｣

そう言うと磯貝は背中に乗せていたAを俺によこした
また何か無茶をしたのか…苦しそうな顔をじっと見つめる
そのまま保健室のベッドへ連れていく

俺は優しくAの前髪を撫でた
なんでいつもこんな無茶ばかりするのだ
…きっと彼女の事だから友人か何かがやられて、ブチ切れて頭に血が上ったまま突っかかったのだろう

それは彼女のいいところでもあるが同時に弱点でもある

｢なんでAがこんな目に…｣

そう俺が呟いた言葉は空へ消えていった

数時間後
他のみんながAの様子を見にきた
そこで初めて何が起きたのか知った

Aがこんな姿になったこと

渚くんが鷹岡先生を倒したこと

彼女の頬を撫でる
すると彼女は目を擦りながら体を起こした