君の背中【赤羽業】2 (ページ26)

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誰かが私の頬あたりを撫でる感覚に気が付き目を覚ました

｢よく寝てたねまだ痛い？｣

隣にはカルマがいた

｢あれ…？私さっきまでグラウンドにいたはずじゃ…｣

そう言うとカルマはその後の私の詳細を話した
気を失ったのか…磯貝くんが運んでくれたらしい
後でお礼を言っとこう

｢カルマもごめんね、迷惑かけてもう平気だから！｣

笑顔を見せながらカルマにそう答える
するとカルマは顔を曇らせて俯いた

｢カルマ…？｣

そう言った瞬間
カルマの方へ引き寄せられた
そしてふわっと腕を回される

｢えっ…！？ちょっとカルマ？｣

…修学旅行以来の感覚だ
私はカルマの甘くて優しい匂いに一瞬クラっとしそうになる

｢…なんでそんな無茶したの｣

小さく消え入りそうな声が耳元で囁かれた
私はその声にひどく悲しくなり、言葉が出なくなる

｢もっと…自分のこと大事にしてよ｣

カルマの弱々しい声…初めて聞いた
私はぐっとカルマの背中に腕を回す
2人の距離はもっと近くなる

｢…ごめんね｣

そう言うとカルマは頭を少しだけ撫でてから離れた
…少しだけさっきまでの体温が恋しくなってしまいそうで、ぎゅっと手を握りしめた

｢ヌルフフフフフフ…Aさんとカルマ君の熱いハグっと…｣

その声が聞こえてすぐさま振り返るとニヤニヤしながらメモをする殺せんせーがいた

｢ちょっ…何やってんの！殺せんせー！！｣

｢先生、生徒の青春とか大好きなんですだからこうしてメモを取って｣

｢…殺す！！！！｣

そう言って立とうとすると激痛がはしった
もう今日は散々だよ…