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第14Q 暴言(?)に不安 ページ16

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私がそう言うと、赤司は私が帰ってきたときからついていたテレビを見ながら口を開く。




「国では常に執務に追われていたから、こんな風に暇を持て余すなんて初めてだ。人間の集まりというのは不満だが、何か僕の興味をそそるものもあるかもしれないしね」




あっさりとそう言いきった赤司に私は口をあんぐりとさせた。



……え、乗り気?




「――む、無理無理無理無理! アンタなんて連れてっ、た、ら……」




慌ててそう言いかけた私だったけど、


こちらに振り返りおそろしく強くて冷たい眼で私をにらみつける赤司にもう何も言えなかった。




「……お前から言い出したんだ。異論は認めない」

「ハイ……」




ああ、もうどうにでもなれ。



このやりとりから数分後、テレビにも飽きたらしい赤司は不意に指を鳴らした。


パチンと音が響いた次の瞬間、


私の目の前には初めて出会った頃のような小人サイズの赤司が私を見上げていて。




「僕はもう寝るよ。寝床を用意してくれ」




……そう、魔力を使えないはずなのに体のサイズは自由に変えられるらしい。


二日目の夜、お客さん用の布団なんてないことに気づいた私が冗談で、


『小さくなれないのか』と(たず)ねて実験させたところまさかの成功を収め、


それ以来小人サイズで眠る赤司のために私が毎晩ベッドを作ってやるのが習慣になっていた。




「はいはい。これでいい?」

「ああ」




そう言ってあっという間に眠る赤司に苦笑して、私もシャワーを浴びに浴室へ向かうのだった。




 




 




 




そうして翌日。


今日は授業がなく、レポート用の資料を探しに図書館に向かう予定だった。



アパートから大学までは電車で三駅分離れていて、私は赤司を連れて駅に向かう。


黒のジャケットにシャーベットブルーのロンT、


細身のジーンズを合わせた赤司はどこから見ても人間で、やっぱり人目を引いていて。




「……人間風情が僕をじろじろと。まったく、鬱陶(うっとう)しい視線だな」




駅までの道のりでさえそうやって暴言ばかりを吐き続ける赤司に、


私は今日一日が無事に終わるのか不安でたまらない。




(せめて暴言はやめて……)




駅に着き改札を抜け、電車に揺られればあっという間に大学の最寄り駅に到着する。


私は赤司の隣を歩きながら、改めて注意事項を教えるのだった。




 




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ゆあ - すごくキュンキュンしました! ヤバイですね! これからも頑張ってください! (2017年3月16日 22時) (レス) id: 8e5932bb74 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 吸血鬼の赤司がかっこいいです。 応援しています! 頑張って下さい^ ^ (2017年2月14日 6時) (レス) id: bf74db187f (このIDを非表示/違反報告)
かずみ - いえいえ!はい!続編おめでとうございます。 (2015年6月7日 14時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
藍沢鳴(プロフ) - フユトさん» ありがとうございます! これからも更新も含めて頑張らせていただきます!! (2015年5月8日 14時) (レス) id: 5e3089a4fd (このIDを非表示/違反報告)
藍沢鳴(プロフ) - さくさん» ありがとうございます! そんな風に言ってもらえて嬉しいです。(^^) これからも頑張ります!(*`・ω・´*) (2015年5月8日 14時) (レス) id: 5e3089a4fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍沢鳴 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年4月9日 0時

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