むっつの愛 ページ7
敦side
なんで僕はあの時出ていってしまったんだろう……
僕の発言でAさんを傷つけてしまった……
やっぱり僕は人のことを傷つけてしまう……
太｢敦くんは悪気はない訳なのだから、そんなに気に病むことでもない。｣
太｢それに、異能力を使ったあとだから尚更情緒が安定していないだけなのだよ。｣
情緒不安定って事……？
異能力の反動みたいなものなのかな？
敦｢太宰さん……僕、医務室に戻ります！｣
今すぐAさんの所へ戻らなくては行けない気がして、そう思うと足が勝手に動いて走り出した。
太｢あっ……待ちたまえ敦くん！｣
太宰さんが制止していた声も気付かずに……
敦side終了
｢あ、敦くん……その、ごめんね……酷い事言っちゃって……｣
医務室にいるAは敦が来ると布団から顔を出し、涙ぐんだ目で敦を見ている。
が
敦はこんな時に思うことでもないのだろうが、
敦(か、可愛いぃ……じゃなくて！)
敦｢いや、僕の方こそごめんなさい！Aさんの気持ちも考えずに……｣
｢いいよ…こっちこそごめんね……｣
Aは泣きながらそう告げた……
しかし、その表情は誰よりも
美しく
儚く
惹き付けられるような
そんな表情だった
太(これがあるから、敦くんには行かせたくなかったのだ……)
時は過ぎ
｢おはようございます｣
いつも通りの朝、
太｢はぁ……あっ！Aくんじゃないか！一緒に心中でも…………ｲﾀｯ｣
国｢お前は何時も何時も俺の予定を狂わせおって！今日こそはみっちり働いてもらうからな！｣
何時も通りの会話、
何時も通りの探偵社
こんな日常が
僕を変えてくれた
｢…………ありがとう……探偵社の皆｣
太｢何か言ったかい？Aくん｣
谷｢どうかしました？……あ、コーヒー飲みます？｣
ナ｢Aさん！体調はもう大丈夫なんですか？｣
宮｢あ、Aさん！戻ってきたんですね！無理はしないようにしてください！｣
国｢ったく、遅いぞ。｣
江｢そう言って、心配してたくせに……｣
与｢大丈夫かい？｣
敦｢Aさん…………！｣
｢んーん。なんでもない｣
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作者名：朱猫 | 作成日時：2018年9月9日 20時
