"愛す" をコンビニで買う 2 (ページ9)

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小さな変化ページ9

_貴方side

玲於くんに告白された。

玲於くんは、私の目を見て好きだよって言ってくれたんだ。

揺らいだよ、正直。

だって玲於くんらいつもいつも私を支えてくれる。

でも、そんな時でも数原さんの顔が忘れれなくて、

これ以上大樹と同じように利用したらわたしは本当に最低な人間になってしまうから...。

.

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ_

『もしもし、立谷先輩。

数原さんのジャケットこっちのラックにありました。佐野さんの衣装見ていただきたいんですけど...』

「わかった、そっち戻るわ」

『ありがとうございます』

ﾋﾟｯと電話を切って部屋に戻った。

『玲於くん、今担当くるからまってて』

「ん」

素っ気ない玲於くん。

でもこれが玲於くんだから。

ありのままでいてくれる玲於くんが私は好き。

「あの！！玲於とお知り合いですか!?」

確か...小森さん。

数原さんがうるさい金髪がおるんやって言ってたから。

『はい、お店によくいらっしゃって下さって』

「も～、A隼と喋んなくていいから」

え！？なんで！？

と騒いでいる小森さん。

顔の整った白濱さんが

「ごめんね、騒がしくて」と笑った。

その後ろで悲しそうにこっちを見ている数原さんに

気付かないふりをしていた。

.

無事玲於くんの衣装は私の提案通り通ってGENERATIONSさんは戻って行った。

「佐野さんの衣装提案、良かったよ。

最初からあ～やって出来るんだから自信もってね」

『はい。すみません、ありがとうございます！』

あとは、メイクさんにイメージを伝えればわたしはもうここを後にする。

GENERATIONSさんのメイクさんを確認して、探しに廊下を歩いていた。

すると前方から大好きな姿が現れた。

「あ、」

『こんにちは...』

きまづい空間がひたすら続く。

そんな時に口を開いたのは私で。

『また、ゆっくりお話したい事があるんで、聞いてもらっていいですか？』

引きつってないかな、

そんな心配な笑顔を貼り付けた。

「おん、ええで...。

連絡、するわ」

そう言って別れた。

気の所為かな。いや、そんなことないと思う。

数原さん、隈があった。

それにちょっと痩せた？

そんな小さな変化にも気づいてしまう。

数原さんだから気づいてしまう。