問いかける ページ37
_亜嵐side
今日、初めて俺達のツアー衣装担当と対面した。
玲於の彼女と、
龍友くんの想いの人と。
2人が惚れ込むのが分かるくらい、人柄が良くて、なにより可愛い。
龍友くんが佐藤さんを見る目は見たこともないほど優しかった。
なんで、龍友くんが辛い目に遭うんだろうなって思ってしまった。
.
玲於が衣装チェックしている間、話題はもちろん2人のこと。
龍友くんはひたすらぼーっとしてるけど...
「玲於の彼女さんめっちゃ可愛くないっすか!?」
「玲於のあんな出れるとこ初めて見たわ」
「でも最近惚気ばっかじゃん玲於(笑)」
隼、裕太くん、メンさんがニコニコしながら話している。
そんな話を口を挟まず見守っている涼太。
涼太は知っているのだろうか。
龍友くんの座っているソファに腰をかけて話しかける。
「ねえ、龍友くん」
「ずるいよなあ、」
「ん?」
「あんな笑顔で笑うの、めっちゃずるいわ」
きっと龍友くんの心から彼女が出ていくことはないんやって確信した。
すごくすごく悲しそうに笑うから。
「ちょっと見やんかっただけやのに、めちゃくちゃ可愛なっとった」
「好きだねえ」
「好きやで」
そう言い放った龍友くんは誰よりかっこよかったと思う。
.
玲於、隼、メンさん、涼太、裕太くんの順に終わって、次は俺の番。
ガチャと開ければ、白濱さん!と笑う彼女。
『最初、これからお願いしていいですか?』
「はい!」
着替えている間、龍友くんのこととか玲於のこととか気になりすぎて、
頭が回らなかった。
『どうですか?こことかきつくないですか?』
「うん、大丈夫。これってこうきた方がいい?」
『そうですね!!それ凄くいいです!』
そんな笑顔を見せる彼女につい口を滑らせてしまった。
「龍友くんのこと、好きじゃないの?」と。
佐藤さんは驚いた顔をして
『私は玲於くんの彼女ですよ?(笑)』
と笑った。
否定も肯定もせずに。
「龍友くんから全部聞いた。」
佐藤さんが知らない、田坂さんのことも。
「玲於でいいの?」
『玲於くんは泣いてる私を救ってくれたんです...。
大好きなんです。
数原さんには数原さんの幸せがあるから』
その幸せが龍友くんを苦しめていることをまだ彼女は知らない。
416人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
加恋(プロフ) - 大樹くん最高すぎて泣きそう (2021年1月1日 15時) (レス) id: 2e418c8a08 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - ちーーさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします! (2019年1月19日 20時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - あきさん» ありがとうございます!! (2019年1月19日 20時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちーー - 続きめちゃきになります!まってます! (2019年1月14日 0時) (レス) id: c05d53fa4c (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - つつ゛ききになります! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 14702f8eae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蒼 空 | 作成日時:2018年12月6日 23時