"愛す" をコンビニで買う 2 (ページ36)

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愛してるページ36

_玲於side

コンコンコンというリズムにのって現れたのは、

俺の大切な彼女だった。

二人きりになったら、抑えてるもんも抑えられなくなってキスをした。

そしたら彼女は顔を赤くして俺を見つめていた。

久しぶりすぎて、壊してやりたくなる。

俺の愛は伝わってる？

Aは俺の事好き？？

なんて独占欲の塊が出てくる。

だって、さっき龍友くんの名前が1番に出てきて、

そのあとの裕太くんの名前は曖昧で...。

正直グサッときた。

まだ心の中に、龍友くんはいるのかって思ったら辛かった。

一番最初の衣装を着て、試着室を出れば資料を真剣に見つめている彼女。

「A」

そう呼べば、笑顔でぱっとこっちを向く。

『ここの袖、大丈夫？この衣装直し玲於くんだよね？』

「ん、これなら大丈夫。似合ってる？」

『すっごく。かっこい』

俺を見つめてくる彼女の瞳に吸い込まれそうで、

いっそこのまま吸い込まれてしまいたいと思った。

「じゃ～、次だなあ。着替えんのめんどくせ」

『そんな事言わないでよ～(笑)』

「A手伝って」

『バカ言わないで』

俺を試着室に押し込んだ後に、

もうどうしよ、玲於くんカッコよすぎるよ...って言ってんの聞こえてっからね？？

なんたって、区切られてカーテンつけられただけの試着室。

そんな俺もきっとにやけてんだろうけど。

.

次々に着替えては、似合ってる？と聞く俺に、Aは

『玲於くんはなんでも似合うからずるいよ。かっこいいんだもん』

っていうからずるいんだよ。

『よし！玲於くん終了！！お疲れ様！』

これからメンバーと二人っきりになると考えるだけでも嫌気がさす。

「俺以外にかっこいいとか言わないで」

『玲於くんしかかっこいいとおもわないよ？』

「龍友くんでも？」

そう聞いてしまう俺は本当に最低だと思う。

『数原さんはもう、私の心から消えちゃった。玲於くんがほんとにほんとにすき。』

目をそらさずに言う彼女に、

やっと聞けたその言葉に、

泣きそうになった。

「愛してるよ」

『私も』

前までは『うん』だった返事も、今は変わった。

俺達は、引き付けられるように、

もう一度唇を重ねた。