愛と哀２【約束のネバーランド】

アイが８９つ ページ42

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エリーside

詰めが甘いねぇ、ノーマン

失言をしないだけでクローネにバレないとでも思っているのかしら

ダメだよ

腐ってもその人はここで生き残ってきた大人

バカではないの



シスターの部屋の近くで話の内容に耳を傾けながら呆れ笑いを浮かべる


クローネからは自信に溢れた匂いがする

確信に満ちて、私の方が一枚上手って思っている感じ


クローネ「言葉だけじゃないのよ、情報は
あなた達、言葉に気をつけてた
自分達の知りたことは何か、私に気取られぬように
質問にもその聞き方にも
極めて細心の注意を払っていた、偉いわ
でも自分の優位にあぐらかいて油断し過ぎ
人間はね、その場に立っているだけで情報の固まりなの
態度 目線 瞬き 汗 仕草 瞳孔 脈拍
全てが相手を探るヒントなのよ」


シスターの言う通り

私のように五感が優れた人間でなくても、あの人達のように特殊な訓練を受けているのならば

目線や瞳孔の動きだけで、相手を探るには充分

失言をしないのは想定済み

嘘を隠し通すって言うのは、案外難しいものよ？


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予定では結構は６日後

レイの言う通りだとするとそろそろ下見を始める頃


もうすぐで発信器も出来上がる

作戦としては順調、このまま行ければ...

「エリー」

誰かの呼ぶ声がしてパッと振り替える

『ん？
どうし...ﾊﾟｼｬｯ

きゃっ！？』

眩しい光に目を細め、原因の物を持っている人を睨む

『レイ！いきなりなにするのよ』

目線の先にはカメラを持ってニヤニヤするレイ

レイ「作戦実行に辺り必要なことだぜ？」

そう言って今ほど印刷された写真をヒラヒラと見せびらかしてくる

『私じゃなくてもいいじゃないの』

エマとか、ノーマンとか、沢山いるでしょ？

レイ「お前も撮っておかないとな
そうしないと...」

それ以降口をつぐんだレイの言葉の先を想像し、少しの沈黙が流れた


『...それで、あと何枚で終わるの？』

レイ「ははっ、流石エリー
話が早ぇな」


カメラは時間を切り取ったように現物として残せる

もう戻らないこの時を、残しておくのもいいかもね


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レイ「お前も撮っておかないとな
そうしないと...ノーマンが、寂しがるだろ？」

脱走を決行したら、私も、ノーマンも、エマもレイも、最短２年は会えない

ノーマンへ、せめてもの手向けとしましょうか

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