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木から飛び降りると、すぐに聞こえてきた激しい足音。
俺に気づいた呪霊達が一斉に襲いかかってきた。
傑が遠隔で周りの雑魚を相手してくれるので、俺は真ん中の白猪だけに集中する。
やはり猪、雄叫びのような耳にくる鳴き声をあげてこちらに真っ直ぐ突っ込んできた。
しかもとても速い…!
避けても避けても、すぐに方向転換して突っ込んでくる。
確かに、この速さと周りの雑魚に一斉に攻撃されたら、傑がボロボロにされるのも納得だ。
自分で言うのもなんだが、俺は体術が得意だ。
傑のサポートがある今、この白猪一体くらい余裕。
何度目かの突進の時に、上へ高く飛び上がる。
俺を見失って動きが止まった白猪に、最高威力の踵落としを脳天にキメて一発KO。
俺が元の木のところに戻る頃には、他の雑魚呪霊は傑が取り込んで黒い球体にした後だった。
『傑、サポートありがとう、助かった。』
「いや、対して何もしてないよ。
Aの体術、すごいね、今度私にも教えてくれないか?私の戦い方だと、割と本体を狙われがちでね。」
『勿論、是非組み手に付き合ってくれ。』
ふと、傑が持っている黒い球が気になる。
そういえばこれ、話には聞いてたけど実際見るの初めてだな…
どうやって取り込むのかな、と見ていると、傑はそれを丸呑みした。
『へぇ、呑むと使役したことになるのか。』
「そっか、Aは見るのは初めてだったね。」
『それ味するのか?』
フツーに、気になったことを聞くと、傑は平気な顔で
“ 吐瀉物を処理した雑巾の味 ”
と。
『なにそれゲロマズじゃないか。』
「もう、慣れたかな。」
『……傑は、偉いな。』
「え?」
多分少し無理しているのだろう。
いつもみたいに笑う傑の頭を撫でる。
昔、禪院家にいた時に、ある双子の小さな姉妹の面倒を見てた時期があった。
その子達も家の奴らに迫害されてて、でもいっつも二人で強がってた。
その子達を見てたせいか、やせ我慢してる人を見るとついつい甘やかしてしまう。
『傑は一般家庭から呪術師になったんだろ?
態々普通の暮らしを捨ててまで、他の人を守るために体を張って呪いを祓って、すごいことだ。
ほんとに、頑張ってるな、偉い。』
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omiu8899(プロフ) - コメント失礼致します!悟かわいすぎて…攻め主最高です!更新楽しみにしてます!!!! (2022年1月26日 23時) (レス) @page39 id: 8cab90b17e (このIDを非表示/違反報告)
もりお(プロフ) - 悟可愛いすぎないですか??めちゃくちゃハマりました。更新待ってます! (2022年1月23日 22時) (レス) @page38 id: 528486578c (このIDを非表示/違反報告)
Amia(プロフ) - コメント失礼します!男主攻め最高です!!!神作すぎる!!hシーンがやばい!好き!更新気長に待ってます!!!れ! (2022年1月20日 1時) (レス) id: a17ad9492d (このIDを非表示/違反報告)
ひつじ(プロフ) - コメント失敗致します!!イチャイチャ最高です……!!あと作者さんめちゃめちゃ画力高いですね…!!🤦🏻💞めちゃめちゃかっこいいです…。更新待っております…!!🌝🌝 (2022年1月17日 22時) (レス) @page32 id: 89115c5d0c (このIDを非表示/違反報告)
ロシナンテ。(プロフ) - イラスト控えめに言って最高です😭👏✨ (2022年1月17日 22時) (レス) @page32 id: 7c91679d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かんみ | 作成日時:2022年1月7日 1時