特級術師、雷電先生【呪術廻戦】

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ドスドスと夏油くんの部屋に入ってきた五条くんは、俺の前で止まる。




『ご、五条くん、どうした。』


「…なぁ」




何か言いたそうに、口を開いたり閉じたりしている。

夏油くんと家入さんは何か察したようで、ニヤニヤとこっちを見てた。




「あーーー…その、もう寝る時間だろ？…えーっと…」


『…？』


「悟、そんなんじゃ伝わらないぞ」


「っ、うるせぇ！

……今日も、だな。い、っしょに、……」






あれ、なんとなくわかったぞ

もしかして五条くんは…






「俺の部屋で……ね、ね…


寝るまでゲームしようぜ！！！！！」



「「そうじゃないだろ！！」」





夏油くんと家入さんから鋭いツッコミが入る。





『あぁ、いいよ。

後で飲み物とお菓子を持って五条くんのところに行くよ。先行って待っててくれ。』


「っ…お、おう。」







ｶﾞﾁｬ




ﾊﾞﾀﾝ








五条くんが夏油くんの部屋を出た瞬間、すごい形相で俺に掴みかかって来るセコム達。





「雷電お前！！五条が何言おうとしてたかわかってるのか？？」

「わかってるのにあの返しか！？」




肩をグワングワンと揺さぶる夏油くんをなんとか宥める。





『わっ、わかってるよ、流石に俺も気づくから。

…第一に俺は、彼の気持ちに応えられない。
それだけはわかってくれ。

でも俺は、きっぱり断れないクズなんだ。』





大人しくなった2人を見据えて、もう一度口を開く。





『五条くんのことは嫌いじゃないし、一緒に寝たいと言うならそれに答えるだけだ。


なかなか素直には言えないみたいだから、遅くまでゲームやって、そのまま流れで五条くんの部屋に泊めてもらうよ。』





「雷電、あんた意外とプレイボーイだろ。
今繋がってる女何人だ。」


『それに関してはノーコメントだ。』


「ピュアな悟を散々誑かしておいて、自分には本命がいるなんて、酷いやつだな君は。」





自分が来るもの拒まず去るもの追わずな性格なのは理解している。

人からの好意はそれなりに敏感だし、その上で受け止めてしまうのは本当に残酷なことも。







『…俺も君たちと同じ、イカれた呪術師ってわけだよ。』



「成程。」

「雷電、さっさと悟のところに行ってやってくれ。

拗ねられたらこっちにとばっちりがくる。めんどくさいんだ。」



『夏油くん、君も大概酷いやつだな。』


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