特級術師、雷電先生【呪術廻戦】

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「ぷっ…やっば、これは傑作だわw」


「すまない、私達もこんな悟はじめて見たから、」



『夏油くんっ………家入さんまで、笑わないでくれ…


っ…ええと、五条の坊ちゃ…じゃなくて五条くん、一回落ち着いてくれ、な？？』




困った、本当に困った。

なんで君が泣くんだ五条くん。

夏油くんがすごく驚いてるぞ。



人に泣かれたことなんて、ましてや人を泣かせたことなんて、今まで一度もなかった。

いや嘘だ、昔の俺をイジメに来た奴らをボコった時はあいつら泣いてたな。痛さで。




でもそれとこれとは別だろ。

何度か声をかけているが、五条くんは泣き止まない。

サングラスで目自体は見えないが、明らかに頬を伝う水の量が増えてる。





「悟、まずはその術式を解いてやったらどうだ？」


『え…これ、触れないの、あの有名な無下限呪術ってやつ？』


「あぁ、ほら硝子も手伝って。」


「まって、もう一枚撮らせてよw」


「〜〜〜っっ！！と、るなぁ…ｸﾞｽｯ」




家入さんが大爆笑しながら五条くんの事を写真に収める。

そのせいで、彼は更に顔を赤くしながら家入さんのスマホを払い除ける。

あれ、今家入さんに触れたよな？





ってことは、今なら触れる？






『五条くん、』






ｸﾞｲｯ





ﾎﾟｽ

　





五条くんの腕を引っ張り抱きしめた。

というか、彼の顔を俺の肩にそっと押し付けた。




昔、俺が一度だけ泣いた時、甚爾はこれで泣き止ませてくれたなぁ、と思い出しながら。

いや、あれは俺から突っ込んでいったのを彼が受け止めてくれただけかもしれない。






「……雷電くんだけは、まともだと思ってたのに」

「ヒュー、男前〜」



『冷やかすなよ、人を泣き止ませる方法なんて、流石の御三家も教えてくれなかったんだ。
これはある人の受け売り。』






「っぇ……ぁ………？？？」



『ほら、止まっただろ？


俺も言いすぎたよ、ごめんな。
泣かせるつもりはなかったんだ、本当に。』





すぐに離れて、五条くんのサングラスをそっと取る。


顔は赤いし驚いてはいたが、涙は止まっていた。










「ちょ、夏油、この男怖いよ、魔性の男だよ。」ﾎﾞｿｯ

「私も怖いよ、見ろ、あの悟の顔、完全に堕ちた顔だよ。」ﾎﾞｿｯ





夏油くんたちが、何やらヒソヒソ話をしているが聞こえなかった。

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