甘々な避難場所。２【短編集】

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____キスされちゃった。


キスされた回数はそんなに多くない。


だからこそドキドキしたし、なによりびっくりした。



｢かわいい｣


｢からかわないで、今日だって初めて男性の家に____ぁ｣



自ら墓穴を掘り、見事に撃沈してしまった。


彼は驚き半分納得半分といった様子で、納得が半分くらいなのが悔しいが。



｢へぇ、初めてなんや。Aの初めては俺がもらった｣


｢……うん、あってるんだけどね｣



彼の返答に苦笑。


この雰囲気だともうすぐお開きかな、と考えて寂しくなってしまう。



｢帰りたくない、かも……｣



聞かれないように口の中だけで呟いたのだが、彼はこちらをじっと見ている。


なに、と問おうとすると、



｢帰りたくないってほんま？なら泊まってくか、布団あるし。なんなら同じベッドでもええで｣



チラ、と流し目をしてくるジェルくんに、思わず顔が熱くなる。


まったく、何回赤面させれば気が済むのだ。



｢そ、そういうのはまだ早いっていうか……｣


｢うそうそ、冗談。いつか順を追ってな｣



結局お泊まりなんて耐えられそうにないので、今日は帰ることとなった。


____でも、やっぱり家に帰って寂しくなって ずっと通話し、実質的にお泊まりと変わらなかったのだった。




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アイデア提供ありがとうございます！
かなり時間が空いてしまいすみません；；

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