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「だからさ、る____んっ」
畳み掛ける時だと 次の言葉を投げかけようとすると、あろうことか ころんくんが私の耳を口に含んだ。
「ね、やめ……」
『あれ、電波悪い?』
小声で抵抗するが、耳をはむはむしている彼は言うことを聞いてくれない。
「……スマホ、貸して。貸してくれたらやめてあげる」
「貸す、貸すから、ぁ」
耳元で囁かれ、断ることもできずに何度も頷く。
スマホからは『ん?音入ってない?』と声が聞こえるが、そんなことお構いなしに彼はスマホを取り上げた。
「……今度会ったとき覚えておけよ」
『は、え?Aちゃんは?どういうこ____』
ころんくんは通話をブツ切りし、憤慨した様子でスマホを置く。
通話相手には本当に申し訳ないことをしたと思う。今度高級なお寿司でも奢ってあげることにしよう。
「……ねぇ、なに考えてるの」
「わ……ごめん」
「別に謝ってほしくて言ったわけじゃないんだけど。てか謝るってさ、やましいことがあるって遠回しに言ってるようなものでしょ?ほんとありえないよね」
ひとりで頬をふくらませている彼に、どうしたものかと頭をひねる。
責めるようなというか、完全に私を責めている彼をどうなだめよう。
____と言っても、私も冗談半分で 嫉妬させようと男友達に電話をかけたから そこまでだが。
「嫉妬してくれちゃった?」
「は、僕嫉妬なんてしてないし……」
まだまだツンツンしているころんくんに頬が緩む。
これは絶対に嫉妬している。ただ恥ずかしさなどから意固地になっているだけだろう。
「耳舐められたのは私も予想外だったんだけど……彼には悪いことしちゃったな」
「だ、だってAが浮気してるから」
ちょっとずつ、目がうるうるしてくる彼。
その可愛さは天下一品だ。彼がこのモードに入ったということは、すなわちデレモードということで。
「ねぇA、僕以外の男好きになったらダメだよ?」
涙がこぼれそうな彼。
このあとはひたすらデレモードで、ひどく甘々に愛されたとか。
____こういうときがあるから、結局私も嫌いになれない。
ーーーーー
リクエストありがとうございました。
大変お待たせしました!
ツンデレっていいですよね……
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虹の根元付近に生息しているアイ(プロフ) - 蝉-セミ-さん» 蝉さんありがとうございます!!私の書く💛さんの良さを分かっていただけて嬉しい限りです😭これからも喜んでいただけるよう更新頑張ります!笑 (2022年10月15日 12時) (レス) id: 98cb88ece4 (このIDを非表示/違反報告)
蝉-セミ-(プロフ) - 久しぶりに占ツクにきたら短編集更新されてて嬉しかったです。やはりアイさんの書くちょっと大人っぽくて意地悪な💛くんが好きですw🤣 (2022年10月15日 1時) (レス) @page35 id: 19d8717651 (このIDを非表示/違反報告)
虹の根元付近に生息しているアイ(プロフ) - わっふるのとっぴんぐさん» 返信遅くなり大変申し訳ありません!そう言っていただけて本当に嬉しいです、モチベーションになります…😭 ありがとうございます! (2022年10月12日 20時) (レス) id: 98cb88ece4 (このIDを非表示/違反報告)
虹の根元付近に生息しているアイ(プロフ) - みぃなさん» 返信遅くなり大変申し訳ありません!私は後遺症もなく元気です☺️ ご心配ありがとうございます( ; ; ) (2022年10月12日 20時) (レス) id: 98cb88ece4 (このIDを非表示/違反報告)
わっふるのとっぴんぐ(プロフ) - コロナ大丈夫でしたか!?!?もうこの短編集最高すぎて…!!主さんのペースで更新がんばってください!(*´`) (2022年8月10日 17時) (レス) id: b8d201f8af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虹の根元付近に生息しているアイ x他1人 | 作成日時:2022年3月29日 22時