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本格的に身の危険を感じてきたとき、王子様は口付けをやめ、私の腰を撫ではじめた。
「あ……」
はじめての感覚に思わず声が漏れてしまった。
「やっ、やめてください」
「……ふふ、最後まですると思った?お望みならいくらでもしますけど」
「はい」と着ようと思っていたメイド服を手渡され、いきなりのことにぽかんとしてしまう。
王子様の優しさなのか、これが。
よく分からないが とりあえず持っていたパジャマを置きメイド服に着替える。
「____ようやく、莉犬の上書きできた」
ぼそっとそう呟く王子様。
一方私はメイド服に着替えながら、 ひとつ疑問に思ったことが。
「……そんなに気にしてたんですか?」
そう聞くと、彼は「もちろん」と即答。
「そりゃあ、好きな人が他の男にキスマーク付けられるのは……あ」
「言っちゃった」と顔を赤くして口元を押さえている王子様。
____形勢逆転だ。
私のことを指しているのかと 少し恥ずかしい気持ちもあるが怯んでなんかいられない。せっかく弱みを握れたのに。
「あれ、王子様って好きな人いたんですね?」
ニヤつきを抑えられず煽り気味にそう言うと、真っ赤な顔でこちらを睨んできた。
「も、もう!言わせないでくださいよ……」
乙女のように可愛い声でぷりぷり怒っている。
可愛い。すごく可愛い。
私の語彙力が消失してしまうくらい、今の彼は可愛かった。
もちろん下着姿を見られたことは許さないが。
「……あ、本当の目的を忘れていました。今日はですね、Aとデートへ行こうと思って」
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虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 菜々志さん» 菜々志さん ありがとうございます嬉しいです;; (2022年2月19日 11時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)
菜々志(プロフ) - 高評価をもっと押させてくれぇぇぇ!!!ww (2022年2月19日 8時) (レス) @page7 id: ec6dd9f0aa (このIDを非表示/違反報告)
虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 泡沫さん» 泡沫さん コメントありがとうございます! そう言っていただけて本当に作者冥利に尽きます……(T T) 体調にも気を配りながらこれからも更新頑張ります! (2022年1月15日 15時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - こんなに面白いと思った作品は初めてです…!体調にお気を付けて、そして更新も無理せず頑張ってください! (2022年1月15日 12時) (レス) @page50 id: 7687e77697 (このIDを非表示/違反報告)
虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 泡糖さん» コメントありがとうございます!わたし的に小説を書いていていちばん嬉しいお言葉、本当にありがとうございます…(泣 ) 最近寒いですもんね、体調に気をつけながら更新頑張ります!泡糖さんも体調を崩されませんようにお過ごしください✨ (2021年12月30日 8時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虹の根元付近に生息しているアイ | 作成日時:2021年11月24日 21時