11話◆ ページ11
静かな廊下、今は皆ゲームに参加している時間。
本来なら私もそのうちの1人なんだけど。
「本当に怪我ばっかりして帰ってくるんだから」
心配ばっかり掛けさせるんだから。
まあ、手のかかる子ほど可愛いものね。
コンコン
ドアをノックすれば乾いた音が廊下に響いた。
『イライくん…?』
その名前にドクンと心臓が大きく跳ねた。
それと同時に心の奥底で何かが私を侵そうとするのがわかった。
「残念でした。私よ」
そう言ってドアを少し開けて中を覗けば、
『____ !来てくれたのね!ごめんなさい、私ったら…』
私を見るなり花咲くような笑顔をしたと思えば、
申し訳なさそうに眉を下げて彼女は謝った。
彼女は表情がころころ変わり、情緒の変化がとてもわかりやすかった。
「ふふっそんな顔しないで。
ほら、Aが好きなアップルパイを焼いたの。
一緒に食べましょう?」
『わあ…!嬉しい!ありがとう____。』
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抹茶タピオカ2号(プロフ) - とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年7月2日 8時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいのすけ | 作成日時:2019年9月22日 15時