いつまでも支えるから（inar）

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光side


｢大ちゃ〜ん、お昼ご飯食べよっか。何がいい？｣


カーペットの上で積み木を広げて遊んでた大ちゃんに問いかける。実はさっき大ちゃんの可愛いお腹からグー...って音が聞こえてたんだよね。



伊野ちゃんの青いエプロンを借りて着けると
前髪を結んでりんごちゃんみたいにして...



｢どーする？｣


って振り向けば、水分たっぷりのうるうるした目で

｢...おむらいす｣



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ってかわいすぎだろぉぉぉ！！！！

｢おっけ、オムライスね！すぐ作るから待っててね｣


いいな、伊野ちゃんは毎日この可愛い大ちゃんと共に過ごしているのか…。俺も伊野ちゃんに入れ替わりたいくらいだよ。






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でも、やっぱり遊んでる大ちゃんの目を見てると、どこか暗くて何か別のことを考えてるような感じで
いつもぼーっとしてる。





そうだよな、俺には分からない経験を大ちゃんも伊野ちゃんもしてきてる。いくら、辛かったね、きつかったよねって共感してあげれても、それ以降は何も出来ない。だって俺には家族がいて、友達もたっくさんいて、真逆の人生を歩んできているから。








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強いよ。
伊野ちゃんは強いよ。




本当は言い方悪いけど、大ちゃんみたいになっちゃっても、憎くて親を殺そうとしても。いや、そうなっちゃうのが普通のようなものなのに。






自分だって、辛かったし精神的にも参ってたときだってあったはずなのに。いつも俺にも笑顔を見せてて、真面目で、夜遅くまで大ちゃんのために心理の本を読んだりだとか、一生懸命料理の練習をしたりだとか。




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頑張ってたもんね。気づかないわけないよ。
ずっとそばで見てきたんだもん。
弱音も吐かずに頑張ってるその背中をずっと見てきたんだもん。





一番褒められるのは親からがいいとは思う。
それは誰でもいつまでたっても変わらないこと。
俺だって、親からすごいね、頑張ったね、って言われれば嬉しいし、自然と笑顔になれる。






だから俺は、できるだけの努力をして大ちゃんも伊野ちゃんも支えていきたい。
支えれるような人になりたい。



伊野ちゃんの本当の笑顔をみたい。







｢...ひか？｣

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