いつまでも支えるから（inar）

光 ページ4

ご飯を食べ終わって、ぼーっとテレビを見つめてる大ちゃんを横目で見ながら食器を片付ける。




｢大ちゃん、今日はひかと何するの〜？｣




声を掛けても返事なし。
でも朝が苦手な大ちゃんはこれが普通。
ちょっとご機嫌ななめで、いつも会話をスルーされる。←




.





元の場所に食器を戻し、テーブルを拭いて
大ちゃんの座っているソファの横に腰掛ける。



｢もうすぐで、ひかが来るよ。そしたら、慧ちゃんお家出るから。今日は夕方までだからね。夜ご飯は一緒。｣





ぼーっとしてる大ちゃんでも、きちんと話を聞いてる...はず。
そのおかげで、もう行くの？っていう目で俺を見上げてきたから。俺は優しく微笑んで、大ちゃんの頭をくしゃくしゃ〜っと撫でた。






.







ピンポーン






軽快に鳴るチャイムの音。

｢はいはぁーい｣





俺が玄関の鍵を開けに行くと、トコトコと後から大ちゃんがついてきた。




｢おはよう！大ちゃん。｣




まるで自分の家かのように入ってくるひかこと、光は大ちゃんだけに朝の挨拶...って！



｢ちょっと！俺にもおはようは！！！｣



｢まじガキかよ笑、、はいはい、おはよ。｣



いかにもめんどくさそうな顔をしながら挨拶して、そそくさと中へ入っていく。
ムカつく！って何回も思ったことあるけど、でも一番俺の近くで、俺のことも大ちゃんのことも理解して支えてくれてる親友。






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そんなことを考えながら、
リビングに行くと、光の膝の上に乗った大ちゃんが楽しそうに遊んでて自然と笑みがこぼれる。俺の時と対応が違うのが少し気になるけど。




｢伊野ちゃん、仕事間に合うの？｣

はっと光にそう言われ、ふと時計に目をやると



｢やっば！遅れるじゃん！！！大ちゃん、いい子に光ると遊んでてね。またお夜会おうね。｣



パパパーッと伝えたいことだけ言って、玄関を出る。でも、ちゃんと見えてたよ。


いってらー、とか言ってるひかるの後でさりげなく手を振ってる可愛い大ちゃんを。
今日も一日頑張れそうだ。

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