初めての日 ページ2
「はい。お洋服着替えれた?」
「...ん」
「あ、ボタンね。こっちおいで。」
まだなおってない寝癖が飛び跳ねたまま、ボタンを止めるのに苦戦してる大ちゃん。多分今日もお出かけはしないと思うけど、俺好みのオシャレな服を着せてしまう。
「とまったよ。ほい、ご飯ご飯。」
そのまま抱っこでテーブルまで向かい、向かい側に座らせると、オレンジのコップにお茶を注ぐ。
もうフォークに手を伸ばしかけてる大ちゃんを止めて、
「ちゃんと、いただきますして。」
そう言えば、きちんとフォークを置いて小さな手を合わせる。
「お利口さん」
頭を撫でると嬉しそうに目を細めて、パクパクとご飯を食べ始めた。これでも、26歳なのに童顔からなのか、心の問題でもあるのか、両方からなのか。まだまだ子供で、それを親のように見てしまう。
いや、親のように見てあげなきゃいけないんだ。
こんなに可愛いのに、自分の子なのに。
捨てていったあいつらの代わりに。同じ痛みが分かる俺が支えていかないと。
.
.
俺らが初めて出会ったのは、とある孤児院。
春の終わり、俺が門のところに舞散った桜の花びらを掃除しに行った時、そこに大ちゃんはいた。
薄いオレンジ色の薄汚れた服を着て、手には母親の物なのだろうか。淡いピンクのハンカチが握られ眠っていた。その姿だけで、どれだけ親が好きだったのか、、なのに大ちゃんは、まるでゴミかのように捨てられていた。
俺は走った。急いで院長に伝え、部屋に入れるも中々目覚めず、その綺麗な大ちゃんの瞳を見たのは、捨てられているところを発見してから三日後のことだった。
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yuria(プロフ) - 続き凄く気になります!これからも更新頑張ってください! (2018年10月7日 22時) (レス) id: 30859cc1ac (このIDを非表示/違反報告)
Arry(プロフ) - 書いていただきありがとうございましたm(_ _)m (2018年4月6日 23時) (レス) id: 8495b6ebc2 (このIDを非表示/違反報告)
Arry(プロフ) - ありるんライスさん» はい!これからも応援してます ♪ (2018年4月6日 8時) (レス) id: 8495b6ebc2 (このIDを非表示/違反報告)
ありるんライス(プロフ) - Arryさん» ありがとうございます!頑張って書かせていただきますね! (2018年4月6日 7時) (レス) id: fa78f90175 (このIDを非表示/違反報告)
Arry(プロフ) - リクエストなんですけど、大ちゃんがひかとのお留守番中に具合が悪くなっちゃってる、胃腸炎になってしまうお話が見たいです! (2018年4月5日 23時) (レス) id: 8495b6ebc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nonfuii | 作成日時:2018年3月18日 22時