検索窓
今日:34 hit、昨日:6 hit、合計:115,587 hit

初めての日 ページ2

「はい。お洋服着替えれた?」



「...ん」




「あ、ボタンね。こっちおいで。」




まだなおってない寝癖が飛び跳ねたまま、ボタンを止めるのに苦戦してる大ちゃん。多分今日もお出かけはしないと思うけど、俺好みのオシャレな服を着せてしまう。





「とまったよ。ほい、ご飯ご飯。」



そのまま抱っこでテーブルまで向かい、向かい側に座らせると、オレンジのコップにお茶を注ぐ。





もうフォークに手を伸ばしかけてる大ちゃんを止めて、


「ちゃんと、いただきますして。」




そう言えば、きちんとフォークを置いて小さな手を合わせる。


「お利口さん」




頭を撫でると嬉しそうに目を細めて、パクパクとご飯を食べ始めた。これでも、26歳なのに童顔からなのか、心の問題でもあるのか、両方からなのか。まだまだ子供で、それを親のように見てしまう。





いや、親のように見てあげなきゃいけないんだ。
こんなに可愛いのに、自分の子なのに。
捨てていったあいつらの代わりに。同じ痛みが分かる俺が支えていかないと。






.






.


俺らが初めて出会ったのは、とある孤児院。
春の終わり、俺が門のところに舞散った桜の花びらを掃除しに行った時、そこに大ちゃんはいた。



薄いオレンジ色の薄汚れた服を着て、手には母親の物なのだろうか。淡いピンクのハンカチが握られ眠っていた。その姿だけで、どれだけ親が好きだったのか、、なのに大ちゃんは、まるでゴミかのように捨てられていた。



俺は走った。急いで院長に伝え、部屋に入れるも中々目覚めず、その綺麗な大ちゃんの瞳を見たのは、捨てられているところを発見してから三日後のことだった。

2→←俺たちの朝



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (132 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
377人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP , いのあり , 精神系
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

yuria(プロフ) - 続き凄く気になります!これからも更新頑張ってください! (2018年10月7日 22時) (レス) id: 30859cc1ac (このIDを非表示/違反報告)
Arry(プロフ) - 書いていただきありがとうございましたm(_ _)m (2018年4月6日 23時) (レス) id: 8495b6ebc2 (このIDを非表示/違反報告)
Arry(プロフ) - ありるんライスさん» はい!これからも応援してます ♪ (2018年4月6日 8時) (レス) id: 8495b6ebc2 (このIDを非表示/違反報告)
ありるんライス(プロフ) - Arryさん» ありがとうございます!頑張って書かせていただきますね! (2018年4月6日 7時) (レス) id: fa78f90175 (このIDを非表示/違反報告)
Arry(プロフ) - リクエストなんですけど、大ちゃんがひかとのお留守番中に具合が悪くなっちゃってる、胃腸炎になってしまうお話が見たいです! (2018年4月5日 23時) (レス) id: 8495b6ebc2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:nonfuii | 作成日時:2018年3月18日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。