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Aがある程度大きくなったらすぅ兄すぅ兄って後着いてきて。
気づいたら一緒におるのが当たり前。
顔もよく似てるからホンマの兄弟そのものみたいで。
俺もAのこと、うん、可愛くてしゃあなかった。
中学に入る辺りから悪さしだしてもAの前では変にカッコつけて良い奴ぶって。
俺はこいつの兄ちゃんやって何となく意味なく胸張ってた。
けど俺がジュニアになってからはどんどん仕事が増えていってあんまし会われへんようになった。
俺も仕事でいっぱいいっぱいやからAのこととか、あんなに一緒におったはずなのに考えることもせえへんようになって。
気づいたらAは東京に引っ越していた。
おばちゃんが東京の本社に転勤になったらしい。
慌てて電話を掛けたときはAはすっかり東京での生活に慣れてしまっていた。
それから俺はもっと忙しくなったりしんどくなったり。
結局ほとんど連絡なんかとることができずに時々妙子経由でAの近況を知るくらい。
まぁ俺も上京してからはぼちぼち連絡はしてて。
そして俺が27歲くらいの頃やったか。
Aはずっと好きやった音楽を仕事にすると決めてピアノの先生になるための短大に進学した。
その頃確か思い出したかのようにAと飯に行った。
就職したらおばちゃんを楽にさせられるって勉強頑張るって張り切った顔を思い出す。
頼もしくなったな、なんて、兄ちゃんより親のような変な気持ちになった。
頑張れよ、ってその日は別れた。
そして、おばちゃんは、Aの卒業を目前に天国へ行ってもうた。
急なことやった。
雨の日の葬式会場。
泣くのを我慢して震えるあの小さな背中。
今、またあの時と同じように俺の隣で震えとる。
おばちゃんがおらんなっても、就職の為に東京に残って1人きりで必死に働いていたからあのときよりも強くなったかと思っていたけど。
その小さな背中は昔とちっとも変わっとらん。
強がりで人への頼り方が下手くそな、泣き虫。
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凛(プロフ) - 更新ありがとうございます (2020年6月7日 15時) (
レス) id: fb6d980ce6 (このIDを非表示/違反報告)
みぉ(プロフ) - みけねこさん» コメントいつもありがとうございます！よろしくお願いいたします！ (2020年6月3日 11時) (レス) id: 5ac68e315d (このIDを非表示/違反報告)
みぉ(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます！よろしくお願い致します！ (2020年6月3日 11時) (レス) id: 5ac68e315d (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - お話、ありがとうございます！私も更新を楽しみに待ってます。 (2020年6月3日 5時) (レス) id: 177d327f15 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - スピンオフ待っましたよ。更新楽しみにしてます。 (2020年6月3日 0時) (レス) id: fb6d980ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぉ | 作成日時：2020年6月2日 23時
