検索窓
今日:6 hit、昨日:29 hit、合計:39,122 hit

初依頼がこんな ページ36

『なんでこんなとこに...もうやだ帰る...』

弟「俺だって帰りたいよ!でも仕方ないじゃん依頼なんだから!」



ある夜、弟者さんと2人。

とあるホテル前(そーゆー系の...察して)の電柱の陰に隠れ、ホテルの入り口を見張っていた。



なぜこうなったのか...それは遡ること2時間前。









お「Aちゃん!」


リビングでゲームをしていた私は、おついちさんのハイトーンボイスによって意識を現実に引き戻された。



『はい?』

お「そろそろここにも慣れてきたでしょ?」

『え、あーまぁ、はい』

お「そ・こ・で!今日は弟者くんと一緒に依頼、行ってきてくれない?」


バチッとウィンクをかましながら依頼書らしき紙を掲げるおついちさん。

なんその顔...腹立つわぁ...。


『えー...』

お「えーじゃないよ!お互いの依頼手伝うって条件でしょーが」

『確かにそうでしたけど...とりあえずそれ見せてください』

お「どうぞ」



依頼書にざっと目を通す。

条件を出されてしまってはちょっと痛いが、正直内容による。迷子の猫探しとかなら喜んで引き受けるんだけど。



...いや、待てよ。



『...おついちさん、これ不倫調査じゃないですか』

お「そうなのよー。本当はあなたみたいな純粋な女の子に行かせるのも気が引けるんだけどね」

『じゃあ行かせないでくださいよ』

お「でもそれ僕と兄者で行く予定だったんだけどぉ...ほんっとーに申し訳ないことに急遽別の予定が入っちゃってね...俺らもう出なきゃなんないんだわ」

『いやいや待て待てちょっと待て』


しゅん...と申し訳なさそうな様子のおついちさん。それを見るとこっちも心がキュッてする。

いやだからといって不倫調査とは...日にち変えられたりしないのだろうか。


『何も今日じゃなくても...』

お「ターゲットは第2、第4日曜日に動くってとこまでは絞れたんだ。だから今日逃すとまた2週間空いちゃうの。俺らの仕事ってほら、分かるでしょ?口コミが命みたいなもんだから依頼主の意向に添えないと、さ」

『あー...』


確かに依頼主としては自分のパートナーが他の人とデキてるかもしれないってのは大分精神的にクるよな...そりゃ早期解決を望んでもおかしくない。



『...分かりました行けばいいんでしょ行けば』

お「さっすがAちゃん!ありがと大好き!あ、今弟者コンビニ行ってるから帰ってきたらその依頼書見せてね!じゃ、行ってきまーす」



颯爽と去るおついちさんは満面の笑みだった。

帰らせてくれ→←その理由



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
79人がお気に入り
設定タグ:2BRO. , ギャグ×シリアス , 恋...愛??   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Alice:A | 作成日時:2019年7月24日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。