とある提案 ページ20
『うーん...あと...あとは...。
特に今は思いつかないですかね...もっと聞きたいことあったんだけどな...』
弟「そなの?まぁ俺たちに答えられる質問ならいつでも答えるから!今度は俺たちが質問してもいい?」
言い淀んでいるとすかさずフォローに入ってくれる弟者さん。ずっと思ってたけどこの人声渋いけど元気だな。大型犬っぽい。
『私に答えられることであれば...』
弟「じゃあまずお名前どうぞ!」
『本名ですか?』
弟「できれば。俺たち話してたんだよー?興味あるよねーって」
『あっそれおついちさんにも言われました』
確かに暗殺者は人目を忍ばないと殺りにくいからあんまり正体知られてない。知られたら負けみたいなところあるし。
兄「安心しろよ、別に他言したりしねーよ」
『言いましたね?言質取りましたよ?』
兄「抜け目ねぇな!」
『や、こういうところはしっかりしとかないと。...私は迅 Aと言います』
お「Aちゃんね、了解」
私が名前を告げると、3人ともふむふむといった様子で頷いている。
結構久しぶりに名乗ったから自分でも変な感じ。
しかし次の瞬間、おついちさんの発言で空気が凍る。
お「Aちゃんはいくつなの?見た感じ中学生くらいだけど」
『...』
お「あ、あれ?Aちゃん?」
地雷を踏んだおついちさん。私が黙ったことで雰囲気が変わったことに気付いた兄者さんと弟者さんが「あっこれやべーやつじゃ...」的な目線を送りあっている。
『...おついちさん』
お「な、なんでしょうか」
『私、今18歳です』
お「...大変失礼致しました」
『よろしいです』
弟「あのおついちさんが地雷踏んだ(笑)」
兄「普段女慣れしてるくせに(笑)」
おついちさんが縮こまる脇で弟者さんと兄者がこそこそと話している。
おついちさん女慣れしてるんか。
兄「でもぶっちゃけ俺も中学生くらいかと思ったわ。18の割にはあんま成長してないんじゃね?」
弟「あ、兄者ダメだよそんなこと言っちゃ!」
兄「いやだってほんとのことじゃん?」
『...む』
兄者さん、煽ってくるな。
『別に成長してなくてもいいんです。もう質問タイムいいですか?部屋戻ります』
ちょっとイラっとした私は席を立とうとした。
が、その手は兄者さんに掴まれてしまった。
兄「待てって。俺たちがしたかったのは情報交換だけじゃない。提案だ」
『...提案?』
兄「あぁ。俺たちteam 2BRO.と協力関係を結ばないか」
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作者名:Alice:A | 作成日時:2019年7月24日 0時