Amar *40 ページ41
半ば押し込められるように車に乗り込めば、運転席に座っていたジローランが傍目にも分かるほどほっとした表情を浮かべた。
俺様閻魔様冴様にこれでもかと振り回されていたんだろう。
神経のすり減り具合がよく分かる。
「……冴、あんまジローランさん困らせないであげて…」
「あ？」
まさかのまさかだ、本気で何のことを言われているのか分からないらしい。
欠片も迷惑かけてる自覚ないのか、末恐ろしい男だ。
「代理のマネージャーさん、ほんとに即日返済しちゃったの？」
「あんな女傍に置いておけるかよ」
話を聞いてみれば、まあ見事なまでに典型的な女子マネだった。
香水くさいわ、ネイルしてくるわ、挙句の果てには猫なで声で擦り寄ってくるわ、とにかく冴の逆鱗に触れまくるタイプだったとかなんとか。
……よくぞここまでテンプレなぞってくれた。いっそ感心する。
ちなみに彼女を前にした冴の第一声は、ジローランさん曰く「男漁りに用はねぇ。失せろ」。
情けも容赦もあったもんじゃない。
「ほんとに多いんだね、選手目当てのマネ…」
「……まさかそっちにもいんのか？」
「んーん。そういうのに来られちゃたまったもんじゃないっていうんで、選考の時に絵心さんが全部
女子マネは私ひとりだよ。
そう言えば、彼は不機嫌そうに眉根を寄せた。
「何人か有志で手伝ってくれてるマネはいるらしいんだけどさ…。仕事量多すぎてここんとこずっと寝不足〜…」
着くまで寝てていい？
欠伸をしながらそう尋ねた彼女に、彼は黙って左腕を空けた。
ぽすりと寄りかかってきた彼女の肩を抱き寄せてやれば、そう経たないうちに穏やかな寝息が聞こえてきた。
「……
相変わらず、危機感のきの字もない。
ブルーロックでも同じことをやっていたら、
自分以外の男の前でもこんな姿を晒していたら、
……考えるだけで、殺意が湧いてくる。
「……チッ…行かせんじゃなかった」
ぽつりと落とした呟きが、彼女の耳に届くことは無かった。
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しょうこ - 初めは凛君推しだったんですけど、作者様のおかげで糸師兄弟（特に冴君）がだいすきになりました！(≧▽≦)更新すごく楽しみににしてます！💘 (1月2日 19時) (
レス) @page49 id: 30a41155d7 (このIDを非表示/違反報告)
etoile(プロフ) - LEさん» わ、ありがとうございます…！地道に書いていきますので、良かったらまた覗きに来てやってくださいませ( *´艸`) (5月25日 14時) (レス) @page46 id: d6edebd72c (このIDを非表示/違反報告)
LE(プロフ) - 一気読みしました！めっちゃ好きですー！更新楽しみにしてます✧ (5月24日 0時) (レス) id: 26edab818d (このIDを非表示/違反報告)
etoile(プロフ) - 志希さん» 嬉しすぎるメセありがとうございます…！展開遅めの亀さんですが、良かったら今後ともお付き合いくださいませ( *´艸`) (5月22日 11時) (レス) id: 09c9e92c1d (このIDを非表示/違反報告)
志希(プロフ) - もう大好きすぎて何回読み返したか分からないくらいの最高の作品をありがとうございます(⚲□⚲) (5月21日 21時) (レス) @page41 id: 42c973c817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：etoile | 作成日時：2023年5月4日 23時
