Amar *28 ページ29
翌日から始まった、一次選考。
一次選考は同じ棟内にいる5チームによる総当たり戦で、試合結果に応じて勝ち点が割り振られる。
10試合が終わった時点で、勝ち抜けるのは上位2チームのみ。
下位3チームは、総得点数が一番高かった選手を除き全員脱落となるらしい。
最初の試合は、全棟チームXvsチームZ。
ドリンクやら何やらに追われていたAが試合の全貌を見ることは叶わなかったが、仕事の合間合間に各試合を覗き見してみればどの棟も面白いくらいにお団子サッカー。
試合終了時刻を回り、結果一覧をタブレットで確認すればすべての棟でチームX─ランキング上位チームが勝利を収めていた。
「このチームって、ランキング順に上から分けられてるんですよね？」
「うん、そうだよ。……VとWが勝ち進むに決まってるって？」
「いえ…。むしろ、下位チームの方が与えられたチャンス大きい気が」
「……なんでそう思う？」
絵心は面白そうに口の端を吊り上げ、彼女の方を振り返った。
「上位チームには、現時点で既に強い得点力を持ったストライカーの原石が複数人います。その人にボールを集めれば、自分のチームに点が入る。……上位チームのメンバーには、下位チームには存在しない選択肢が用意されてます」
「絵心さんが求めているのは、そんな人材じゃない。むしろ
「……合格。よく見えてるよ」
くつくつと喉の奥で笑った彼は、彼女に向かってぽーいと何かを投げてよこした。
「わっ、ちょ、なんですかこのちっちゃいの」
「英語から日本語に翻訳してくれる自動翻訳機。予算カツカツで回してるおかげで1個しかないから、話したいときに話したい選手に渡すといい。……君との会話は、選手にとっていい刺激になる」
「……絵心さんっ！！」
「うわ、おい待て」
嬉しくて飛びついたら、「糸師冴はどうした！！」なんて言いながら引きはがされた。
え、今スペインですけど。と返したら盛大なため息とともに頭を抱えられた。解せぬ。
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しょうこ - 初めは凛君推しだったんですけど、作者様のおかげで糸師兄弟（特に冴君）がだいすきになりました！(≧▽≦)更新すごく楽しみににしてます！💘 (1月2日 19時) (
レス) @page49 id: 30a41155d7 (このIDを非表示/違反報告)
etoile(プロフ) - LEさん» わ、ありがとうございます…！地道に書いていきますので、良かったらまた覗きに来てやってくださいませ( *´艸`) (5月25日 14時) (レス) @page46 id: d6edebd72c (このIDを非表示/違反報告)
LE(プロフ) - 一気読みしました！めっちゃ好きですー！更新楽しみにしてます✧ (5月24日 0時) (レス) id: 26edab818d (このIDを非表示/違反報告)
etoile(プロフ) - 志希さん» 嬉しすぎるメセありがとうございます…！展開遅めの亀さんですが、良かったら今後ともお付き合いくださいませ( *´艸`) (5月22日 11時) (レス) id: 09c9e92c1d (このIDを非表示/違反報告)
志希(プロフ) - もう大好きすぎて何回読み返したか分からないくらいの最高の作品をありがとうございます(⚲□⚲) (5月21日 21時) (レス) @page41 id: 42c973c817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：etoile | 作成日時：2023年5月4日 23時
