新野先生の娘は元軍医さん!？【玖】 (ページ35)

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君しかいない① ページ35

(夢主side)

頭から湯気が出そう///

私!!お姫様抱っこされてる!!

「ポスッ」

居間の畳へ、ゆっくりとすわらされる。

土井「どうしてそう思っちゃったの？」

『…』

ポンポンと私のお頭に手のひらを乗せながら、
半助さんが尋ねる。

『怒らない?』

土井「うん。」

『呆れない?』

土井「うん。」

私の目をしっかりと見て、微笑みながら。

彼はいつも、すぐに出てこない私の言葉を、
優しい眼差しを向けながら待ってくれる。

私の言葉に相づちをしてくれる。
そして彼自身の言葉を贈ってくれる。

初めて出会ったときから…ずっと…

『半助さんは、女性をもて遊ぶ人ではありません。お家に来る女性なら、そういう人かな…と思って…』

土井「なるほど…」

『さっきの…女装であることは分かりましたけど…愛嬌がありそうで…小柄でかわいい人でしたし「ええええっ!?」』

土井「いやいやいやいや!!!全然!!!!かわいくない!!!悪党だよ花房牧之介は…」

『私なんて、身長は大きくて、思いを伝えるのが下手で…言葉足らずになることもあるし…』

『私はこんなんだから…半助さんが…誰かに捕られちゃったらどうしようって…不安になっちゃって…』

半助さんが、私を抱きしめてくれた。
はぁ…ここが一番落ち着く…

土井「私はAの全部が好きなんだよ?Aにとっては、それをコンプレックスに思っているんだろうけど、私にとっては、全てが魅力的なんだよ?」

土井「スラッとしてかっこいい…いつも一生懸命伝えようとしてくれる…忍たまたちのために、いつも頑張ってる…」

土井「そうそう…食堂のおばちゃんのお手伝いしながら、こっそり、お料理の勉強していたところとか…」

『へ!?』

夏休みに入る前の、数日間だけしかしてなかったし…
半助さんには内緒にしてたのに!?

土井「ふふん♪驚いたでしょう?私も最近、気配を消す技が上達したんだっ♪」

『こっそり…見てたの…？』

土井「うん!」

『うわぁ…はずかしい(｡＞﹏＜｡)』

土井「そういうところも含めて、全部がかわいい。」

「ふっ…」

『ひゃあっ!!』

不意に右耳に息を吹きかけられた///

『ゾクゾクッ…』

背筋がなんかっ!!ゾクゾクする///

土井「それに…こんなこと、私は君にしかしないよ。」

『////』

私の耳元で// ささやかないでっ///

おかしくなっちゃうっ///