新野先生の娘は元軍医さん!？【捌】 (ページ39)

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煩悩に負けた① ページ39

(夢主side)

私は今、自分の煩悩の様な思考と闘っております。
医者として恋人として当然の…
治療と看病をしているわけなのですが…

まずは、彼の体を見てしまったことと、ほぼ口吸いをしてしまっていたこと。

まあ、上半身が目に入ってしまうことはよくあった。農家さんや畜産の人が、上半身を脱いで作業するのは、田舎じゃ普通のことだし…
でも今回はそれだけじゃ済まなかった…

しかも今!!私の目の前にいるこの人は、私の愛しの方で…
しかも口吸いまで!!
初めてがまさかこうなるなんて(汗)

きり「土井先生!新野先生に塗り薬作ってもらって来ましたぁ〜!!」

土井「ありがとうきり丸!」
きり「じゃあ塗りますねー!」

と…張り切ってお手伝いしてくれる…きり丸…

現在、私ときり丸の二人で、半助さんにお薬を
塗っております…

『…』

忍者は、自らの動揺を敵に悟られないよう、常に冷静沈着、顔色は変えない。

きり丸がいるんだ。半助さんの体を見て恥じらう自分の姿を、この子に見られてはマズイ。

ここは、今まで培い操ってきた技術で凌ごう…

土井「きり丸ごめんな。心配をかけて…薬まで塗ってくれてありがとな。」

きり「いいえ!土井先生のためなら!!なんでもいたしまーす!!」

土井「きり丸…」

きり「俺たちの大事な大事な先生ですから!!にしても…
この薬、匂いが結構すごいですねｗ」

土井「ま、良薬口に苦しとも言うんだ。匂いがきつくても、よく効くように、作ってくださったんだな…今度お礼をしないと!!」

『…』

表情を変えず、黙って黙々と塗り進めている
…つもりだ。うん。

きり「A先生…？」

『(ぶつぶつ…)ダメだダメだ…煩悩を祓えAよ…』

土井「ふふふっｗ Aちゃーん」

『そうだ別のことを考えよう…』

そういえば、二晩寝たきりだったから、薄っすらおヒゲ生えてるなぁ〜
案外おヒゲが似合ったりして…うーん…

今は似合わないな。

ってダメだ…半助さん、体型が長細いのに!!
なんでこんなに筋肉があるの？
あー!!あなたの肉体美につい目を奪われてしまう!!

土井「おーい!A♡」
「トン」

『ひゃひゃひゃひゃひゃい!?』

突然肩に手を置かれ、声が裏返ってしまった…

きり「どうしたんすか先生?変なのーｗ」

土井「私の可愛いお嫁さん!背中にも塗ってください♪」

『ううっ…』

半助さん…わざとですね。
こうして私の理性をつついてくる。

きり「じゃあ僕は足塗りまーす!」
土井「お願いしま『もうダメぇ…』」