新野先生の娘は元軍医さん!？【捌】 (ページ37)

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紅疹③ ページ37

(土井side)

『あなたは、うなされながら自分の口で言ったんですよ！！！自分には幸を求める資格はないと！！！』

『だったら私はどうなんです！？私は先の戦で忍術学園を守ることを選び、人を斬った！！！何度も罪悪感に苛まれて！！！私は幸せになるべきではないのかもしれないと思って！！！苦しくなることもあった！！！』

『だけど私は二度も父に命を救ってもらった！！！幸せに包まれた両親の元に生まれた！！！７歳の私を炎から逃がしてくれた！！！だから私は生きて幸せになる！！！』

『あなたはどうなんです！！！なぜ生きてるの！？』

土井「なぜ生きている…」

『あなたが幸せになることを願った人がいるから！！！生かされたから！！！違うの！？』

(「お逃げなさい半助!!」)
(「半助…敵を恨んではならぬ。仇討ちをしようなんて…考えるな…強く生きてくれ…」)

土井「そうか…そうだったんだな…」

夢を見たことで、わずかに両親の面影を思い出したようだ…
温かい慈愛を感じる。

幸せになって欲しいから…
恨みに心を支配される…
そんな不幸があって欲しくないから…

土井「だから仇討ちはするなと…」

『それと！！！私も！！！あなたも！！！弱くなんかない！！！だって一人ぼっちじゃない！！！仲間がいるから！！！』

『人が弱い！？脆い！？もし人間が脆い存在なら！！！とっくの昔に滅んでる！！！』

『分かりました！？こんなこと！！！二度と考えないで！！！』

『もし二度目のときが訪れたら！！！私は！！！あなたの前から消えるわ！！！』

土井「！？」

『だって私！！！不幸になりたくないもん！！！あなたと共に不幸になるなんて御免よ！！！』

土井「ごめんなさい…」

『もう！！いなくなっちゃうのかと思ったじゃないの！！！半助さんのおバカぁぁぁ！！！』

大泣きしながら怒るA…

土井「くっ!!」
『ふぇ…ううっ…』

男としての面子は総崩れ。
だけど私は心のどこかで…

自分に幸せを求める資格はないと
ずっと思って引きずっていたのかな…

Aに気付かされて良かったと、改めてそう思った。

Aの目の下に隈ができている。
一睡もせずに看病してくれたんだろう…

『あ…寝間着…濡らしちゃってごめｎ「いいよ私が泣かせてしまったんだから。」』

『でも…私の涙でびしゃびしゃ…』

土井「後で着替えるから大丈夫だよｗ」