新野先生の娘は元軍医さん!？【捌】 (ページ28)

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修羅の記憶② ページ28

(夢主side)

『できた!!』

ついに、小袖が完成した!!
少し、羽織ってみる。

『父上、小袖なんとか完成しました!』

新野「うん。いい色合いだし、睡蓮の柄もいいじゃないか。」

『なんとか裁縫ができるようになったみたいですｗ』
新野「ふふｗ」

早く半助さんにお見せしたいなぁ〜♪

新野「今日はね、散歩がてらに、ハコベとミゾソバ、それとシソの葉を摘んで来たんだよ。」

『では、ハコベとミゾソバは胡麻和えにして、シソはお茶漬けにしましょう!あとはアジの塩焼きにしますね♪』

新野「ありがとう。では私は、本を読みながら待っているよ。」

私は割烹着を着て、台所へ向かった。

『まずはミゾソバのアク抜きね!』
「グツグツ…」

軽くサッと塩茹でにし、アクを抜く。
残った茎、茎葉はすべて薬用に残しておく。
茎葉はリウマチに、茎は止血用に。

ハコベも合わせて胡麻和えに。

アジは囲炉裏で塩焼きに。

あとは、ご飯が炊けたあとに、

刻んだシソの葉と海苔、梅干しを添えて、煎茶をかけるだけね。

『さてと、お茶碗を出しtっ!!!』

しまった!!手を滑らせてしまっ…

「ガシャーンッ!!!」

新野「A?大丈夫かい?」

『すみません父上。お茶碗を割ってしまいました。怪我はしておりませんので、大丈夫です。』

新野「良かった。…珍しいね。」

『手を滑らせてしまいました。明日、新しい物を買って来ますね。』

新野「Aは明日もやることがあるだろう?私が散歩のついでに行ってくるよ。」

『すみません。』

新野「いいんだよ。うっかり物を壊してしまうのは、普通にあることだから。」

お茶碗…
悪いことが起こらなければいいんだけど(汗)

新野「お!!ご飯、そろそろ良い頃合いだね!!」
『そうですね!お茶漬けが完成したら持っていきます!』

このとき私は差して気にすることも無かった。

『「いただきます!」』

いつもどおり、美味しく食事をいただき…

「ブンッ!!ブンッ!!」
『はっ!!やあっ!!』

鉄三節棍の鍛錬をして…

『う〜ん♪』

お風呂で汗を流して…

『おやすみなさい父上。』
「おやすみ。」

『うっふふｗ夜の読書ぉ〜♪あ、月餅食べちゃおｗ』

ちょっと夜更かしをして…

『さてと…おやすみお月さん。』

眠気がきたら眠る。

いつもの、普通の夜を過ごした。

闇夜は時に、昼間は垣間見えることもない、
人の闇夜を映すことがある。

私はこの時、考えもしていなかった。
大切な人が、悪い夢を見ているなんて。