新野先生の娘は元軍医さん!？【捌】 (ページ16)

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お裁縫② ページ16

(夢主side)

奥方「やればできるじゃないの!」
『縫い目、どうでしょうか…』
奥方「玉止めもしっかりしているし、縫い目も綺麗になったわよ。」
山田「少し休憩したらどうだ？スグリを採ってきたぞ。」
『わぁ!ありがとうございます！！』

氷ノ山で夏に採れる山の果実、スグリ。
夏に半透明の美しい実を付ける。
実の色は、赤や白、黒、緑。この山では、赤を緑の実が生る。
酸味が強めだけど、私は好き。

『う～ん♪すっぱーい!』

奥方「うふふｗあなたはよく、利吉と一緒に山に入っては、木の実をたくさん摘んでいたわねｗ」

山田「初めてここに来たときは…アケビを採っていたな。利吉と一緒になって腹いっぱい食べて、夕飯が入らないと言っていたなｗ」

『懐かしいです。ここのアケビは甘くて美味しいかったです。秋に取りに行きたいなぁ…』

山田「6年実技じゃ無理だなｗ」
奥方「ふふっｗ」
『今年は就職活動を助けないと!いつか採ります…』
山田「さていつ実現することやら…w」
『(;´｀)ﾄﾎﾎ…』

奥方「にしてもAちゃんが小袖を自分で仕立てる気になるなんて、珍しいわね。昔から生き急ぐばかりで、くノ一の芸事や作法には全く興味が無かったのに。」

『興味が無かったわけでは…』

奥方「名前ちゃんは本気でやれば何に関しても器用よ。なんでもできちゃうわ。裁縫だって今しっかりできてるわよ。お化粧も上手だし…」

おば様は元くノ一だから、幼少期もくノ一忍法や裁縫はもちろん教えてもらった…が、あまり身につかなかった。

山田「さては花嫁修業だな？」
　『ち、ちがっ!』

～～(数日前)～～～～～～～～
『土井先生ってなんでもできちゃうのね!』
きり「まあ、俺が鍛えたのもあるんすけどｗ俺の服も、土井先生が着てた服を、俺の寸法に直してくれたりするんす。」

『土井先生が…？』

きり「はい!全部土井先生がやってくれました!」
～～～～～～～～～～～～～～～～～～

『ということがありまして…』
山田「なるほどなあ。」
奥方「それは焦るわねｗ」
『しかも炊事ができて、子守まで完璧…本当に女なのかと思われそう…』

奥方「半助はそんなこと決して考えない人間よｗ」
山田「うんうん!」

女なのに裁縫できない子守できない
なんてことになったらなあ。

山田「全くｗ」
奥方「彼を6年間見ている私の目に狂いはないわよ?」
『女は裁縫も家事もできて当たり前なのに…』
奥方「うーん…その、できて当たり前って考え方は、あまり良くないわね。」