新野先生の娘は元軍医さん!？【伍】 (ページ28)

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抜天坊の破産の段③ ページ28

(夢主 side)

きり「一番怪しいのは土来分院だな。借金を返したのなら、なぜ借取書を送って来なかったんだ？」
利吉「そして、肝心の借金の証明書は、丹波林が酒屋の坂万重(さかまんじゅう)に質入れしてしまった…と、言うわけだ。」

乱太「抜天坊が知らない間に、証明書の持ち主が次々と代わってるなんて！」
きり「怪しい、怪しすぎる。」

利梵「ところで、なぜお二人は、この件についてそんなにお詳しいのですか？」
『実は、利吉くんに協力を頼んで、忍術学園で調査をしているのよ。』
乱きりしん「「「えっ！？」」」

～～(回想)～～～～～～～～～～～～～～

大川「この一件、裏にはある城の陰謀が隠されておるようじゃ。五年生、六年生は手分けして調査をしてもらいたい。調査する対象は、麻根坊、丹波林、酒屋の坂万重、土来分院、行方をくらました丹彩房、それから本奉行と合奉行の、合わせて７人じゃ。」

裁判で訴えた側である訴人を担当するのが本奉行で、訴えられた側である論人を担当するのが合奉行だ。

大川「それからA先生、先生には別の任務を受けてもらう。
留三「別の任務…？」

大川「内容じゃが…」
『すでに承知しております。最善を尽くしてまいります。』
大川「頼りにしておるぞ。」
『はっ！』

私は、調査とは別で、内密な任務を与えられた。学園長と父上、叔父上と利吉、そして半助さんしか、この事を知らない。緊張するな…

新野「Aは、つい無理をしがちだから…本当に無事に帰ってくるんだよ？」
土井「待っていますよ。」

『はい！必ず、無事に帰ります。』
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
利吉「私は今から忍術学園に行くけど、牡丹ちゃんと利梵くんも、一緒に来るかい？」
牡丹＆利梵「「はい！」」

『利吉くん、あとはよろしく。』
利吉「はい！A先生もお気をつけて。」

二人と別れ、乱きりしんと、その場に残った。

しん「なんだか大変なことになってきたみたい。」
『さあ、私たちも調査へ行きましょう！』
きり「はい！！あひゃ！あひゃ！あひゃひゃひゃひゃ！」
しん「きりちゃん…お金の話になると張り切るんだからｗ」

きり丸の目が、銭目になっている。流石！

『では、抜天坊が借金の担保として、土来分院に預けた領地へ行きましょう。３人とも、怪しい人物がいるかもしれないから、ここからは静かにね？』
乱きりしん「「「はーい！」」」

私たちは、目的地へ移動を始めることにした。

(続く)