大川家の女【弐】 (ページ5)

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勇気ある少年① ページ5

(夢主side)

～カワタレドキ城にて～

カワタレドキ城城主…香波垂時衛門殿か…久しぶりにお会いしたけど、お変わりないな。

香波「任務ご苦労。よくやってくれた。山田利吉。」

『はっ！！』

利吉さんが不在の間に溜まっていた依頼の仕事全て、代行で片付けたが…

売れっ子にもほどがあるわ…依頼の件数が多すぎる…

これ絶対に…普段依頼をいくつか断ってるわね…

ああもうっ！！

『疲れた…私もまだまだだなぁ…』

そんなことを考えながら、街を歩く。

お腹が減ったとこだし、食事処に入ろうか…

『うどんでも食べるか…ん？』

何やら向こうが騒がしいな…何かあったのかな…

少女「いやああああっ！！放してっ！！！」

少年①「おい山賊！！その子を放せ！！」

山賊「なんだ小僧！？生意気な！！お前には関係ないだろう！！」

少年②「その子！！まだ小さい女の子じゃないですか！！その子をどうする気ですっ！？」

山賊「決まってんだろｗｗ売るんだよｗｗ」

『こいつ…』

最近、この辺で噂になっている人売りだ。

ああやって、発育の良い、よく働けそうな健康児を誘拐し、

悪道に走る城へ売り飛ばしているようだが…

あの山賊、かなり体格がいい。あのままだと、あの二人の少年も…

山賊「お前ら体格がいいな。お望み通り、お前らも金になってもらうぞｗｗヒヒヒッｗｗ」

少年①「行くもんか！！」

「げしっ！！」

『！！』

少年は、山賊の股関に蹴りを入れ、少女を救出した。

少年①「数馬！！その子を連れて逃げろっ！！！」

少年②「でも！！」

少年①「早くっ！！！」

相手が巨漢であるにもかかわらず…果敢に少女を助ける少年二人…

『ああいう子どもが、いずれ成長して、この日ノ本を支えて行くのね。堂々と在れよ少年。』

少年①「僕が相手だ！！」

「サッ！！」

『！？』

この子！！小刀を持っている！？

山賊「懐刀だと！？舐めやがって！！このクソガキ！！！」

よく頑張ったな。

「サッ！！」

「「「「！？」」」」

不意を突き、ヤツの額に、手持ちの扇子を突き付け、牽制。

やや姿勢を崩す。

子どもたち「「「！？」」」

『下がっていなさい。』

山賊「なぁ～んだ？姉ちゃん？」

『なんだはこっちのセリフだ。この…』

『下衆がああああああっ！！！！』