大川家の女【弐】 (ページ4)

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再会② ページ4

(No side)

新野「なるほど…あなたが…」

義正を知らない新野先生に簡単な説明をし、本題に入った。

大川「なるほど。利吉の暗殺を企む輩(やから)が、侍所の役人に扮してお前を拉致したということじゃな。」

利吉「はい。」

新野「そして何者かに救出され、チャミダレアミタケ城の城門前に置かれ、義正殿に保護されたと…」

利吉「あのときはひどい貧血状態で…意識も朦朧としていましたので…確かな記憶かどうかは定かではありません。ですが…」

山田「Aそっくりの声を持つ、城兵に変装した忍者に救出された…」

利吉「ちなみに…学園長先生は、どなたかに、私を救出する様命じられましたか？」

大川「いいや？学園の教職員に交代制で捜索に向かわせたのみじゃが？」

利吉「そうですか…」

山田「ですが、その忍者は利吉を背負った瞬間に呻いた。それはつまり…」

新野「そうか！！その忍者も負傷していた！！ということですね！？」

山田「しかも…利吉の言った通りに…あのキクラゲとトフンタケの合戦場に、お前の妹、Aが本当にいたとするならば…」

「「「！！」」」

新野「あなたの妹君らしき人物が、食満くんから受けた傷を!!!伊作くんに縫ってもらっている！？」

義正「とすると…利吉を背負った際、傷口が開いてしまい…痛みで呻いたことで地声が出てしまった…ということ…？」

山田「辻褄が通る…」

大川「…」

利吉「…Aは竜王丸さんから指南を受けていました。あいつの変装は滅多に見たことがありませんが…技を継承をしているはずです…城兵に化けることくらい容易い…」

大川「確実にいる…忍術学園関係者の近くにAがいる…」