大川家の女【弐】 (ページ12)

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治療ページ12

※少し流血表現入ります。

(伊作side)

団蔵「清八！！！清八しっかりしてよ！！！」

綾部「団蔵！！君は入っちゃだめだ！！虎若と一緒に部屋で待ってるんだ！！」

団蔵「嫌だ！！！清八！！！」

乱太「伊作先輩！！私もお手伝いします！！」

伊作「ダメだ。左近、伏木蔵もだよ。部屋に戻っていなさい。」

伏木「でも「ダメだ！！！団蔵と一緒に部屋にいるんだ乱太郎！！！」」

乱太「尚正さん…」

尚正「大丈夫だ。私と新野先生、伊作で必ず。清八さんを救うから。左近くん、団蔵のことをよろしくね？」

左近「はい。分かりました。」

伊作「綾部、３人を頼んだ。」

綾部「はい。」

伊作「数馬。いける？」

数馬「やります。」

正体不明の男が、急に忍術学園へ来た。

矢が刺さり、気を失っている清八さんを担いで…

『頼みます』

新野「ええ。あなたも、補助をお願いします。」

『はい』

誰なんだろう…

新野「治療を始める。麻酔。」

伊作「はい。」

僕は、先生に麻酔薬を手渡す。

尚正「手刀。」

『はい。』

少し切って傷を開かないと、矢を抜くことはできない…

新野「矢を抜きます。みんな清八さんの体を押さえて。尚正くん。」

尚正「抜きます。…ふっ！！」

尚正「完了！」

新野「次、毒抜き。」

伊作「はい。」

出血がひどい…

新野「完了。」

尚正「縫います。針。」

『はい。』

新野「私も針を。」

伊作「はい。」

いよいよ傷を縫う…

尚正「伊作、補助。」

伊作「はい。」

縫い終わるまで、出血は止まらない。

繰り返し、血をふき取った。

『ひどい…』

伊作「水が足りない。数馬、水取ってきて。」

数馬「はい！」

尚正「処置完了。今夜が山です。」

数馬「包帯巻きます。」

伊作「今は…とにかく熱を下げましょう。」

新野「お手伝い感謝します。」

『いえ。』

新野「それでなんですが…あなたは清八さんのお知り合いですか？」

『いいえ、通りがかりの者です。』

尚正「…そうですか。」

『無事治療を終えることができ、ひとまずは…ほっと致しました…私はこれにて失礼いたします。』

伊作「ありがとうございました。」

その男性は、医務室を去って行った。

伊作「何があったんでしょうか…」

尚正「利吉のときと同じかも…チャミダレアミタケ城の宿敵かもしれない…この方を射た人物は…」

伊作「え？」

尚正「実はね…」