？？？side ページ5
俺は死んだ………………
筈だった。
誰かの声が聞こえる…………
「A様！無理するな！！」
「それ以上の異能力の行使は体に負担がかかります！！」
「で、も！！このひ、とた……もうす、こしで！」
誰かが俺を助けようとしている…………？
「ですが二人同時に傷を治すだなんて……！！」
「無謀にも程があるぜ！？」
体が動く……………？
俺は目を開けた。
髪が真っ白な女性を異能の光が取り囲んでいる。
彼女が俺を助けてくれたんだと判った。
雪の精霊………否、冬の精霊だな。
そう思ってしまうほど美しい人だった。
俺が立ち上がろうと体を起こしかけたとき彼女は糸が切れたように倒れた。
俺は慌てて彼女に近づいた。
俺と死闘を繰り広げたあいつも近づいてきた。
成る程俺とあいつの�狷鷽有瓩鮟�けたのか。
白いフードを被った人物が彼女の脈を測ったりしていた。
「何故だ？」
あいつが黒いフードを被った人物に聞いた。
「何故、乃公を助けた。」
黒いフードの人物はあいつを睨み付けた。
否、俺の事もか。
「お前らがA様の前で死ぬからだ。さっき出ていった男がこの事に気がつく前にオレらは帰らなければ。お前らは好きにしろ。」
黒いフードの男は云った。
白いフードの人物が彼女を抱き抱え軽やかな動きで出ていった。
黒いフードの男もだ。
俺は聞きたいことが沢山あったので着いていくことにした。
そしてあいつも同じ事を思ったのか着いてきた。
暫くするとマンションに着いた。
中に入るのかと思ったが近くの排水溝の蓋を開けて中に降りた。
ここが三人の家らしい。
奥に入ると以外にも広く掃除も行き届いていた。
部屋は幾つかあるようで、俺とあいつは一番最初の部屋で待たされた。
暫く、といっても三時間程待たされて漸く彼女出てきた。
「待たせてしまって済まない。ぼくはA。宜しく。」
俺とあいつは何故助けたのか、何が目的なのか、これからどうするべきか色々と聞いた。
「ぼくは二人をどうしても助けたかった訳じゃない。ぼくの力の確認とかかな。勝手に息を吹き返さしといてなんだって思っているだろうけど………」
俺は黙ったままAが他に話さないかを待った
「ここで良ければ衣食住を整えるよ。そして、二人の力を見込んで頼みがある。嫌なら断ってくれていい。」
そして俺達はその要求を飲んだ。
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作者名：玉兎 | 作成日時：2019年7月28日 10時
