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〜潮江文次郎視点〜
あれから半刻が過ぎて、俺とAは忍術学園裏山を歩いていた。険しい山道で、一歩踏み出す度に、手首に巻かれた紐に付いている鈴がちりんと音を立てる。
今は実技の授業中。
組み分けのあと、先生からこの実習のルールの説明があった。一人一本、鈴のついた紐手首に巻、それを相手から奪うこと。二人一組で、両方から紐が奪われてしまった時点で失格。簡単なルールだ。
文次郎「なぁA、一体どこを目指して歩いているんだ？」
実習の範囲は裏山全域。この忍術学園の敷地は広大、それ故に裏山だって大きさは半端じゃない。これでは紐を奪うことは疎か、相手を見つけることさえできないのではないだろうか。
そんな俺の考えとは裏腹に、前を歩くあいつはどんどん進んでいく。
A「山頂。」
文次郎「山頂？」
Aのあまりにも端的な答えに、俺は首を捻る。するとAは、なんだそんなこともわからないのか、といったふうに、馬鹿にしたように笑う。
……嫌味なやつめ。
A「伊作は多分、毒だか薬だかを使ってくるから、風下の山の麓と中腹にいるのは論外。それに、私の火縄銃も山の上からの方が狙いやすいでしょ。」
そうか。改めて確かめてみると、風はAの言う通り山頂から麓に向かって吹いている。
A「それによっぽどの馬鹿じゃない限り、皆山頂を目指すよ。だからそこを狙って、紐を奪う。」
文次郎「つまりそれを思いつかなかった俺は馬鹿だと言いたいわけか？」
A「んー、別に？」
Aはまた、さっきと同じようにニヤニヤと笑っている。ったく、ことある事に馬鹿にしやがって。
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ベアちん(プロフ) - たうふ★さん» コメントありがとうございます。そのお話私も描きたいなーって思ってたんです！！リクエストは順番に消化してくのでちょっと時間がかかると思うんですが、楽しみにしていてください！ (2021年11月2日 23時) (
レス) id: e1de9352a4 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ★(プロフ) - はじめまして！リクエスト失礼します！夢主ちゃんが拐われて、仙蔵がボロボロになりながらも夢主を助ける（語彙力）というお話が見たいです！ (2021年11月2日 20時) (レス) id: 875905f17e (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - 久々の更新だ〜！待ってました！学園長…思い付きをやめてもらいたい…！ (2021年10月26日 23時) (レス) @page46 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - 私のコメントありがたい！←調子に乗るな(＾言＾)これから、たくさんコメントしますね！ (2021年10月12日 20時) (レス) @page45 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
ベアちん(プロフ) - しゅるさん» コメントありがとうございます。リクエスト大歓迎です！心得ました！少々遅くなるかもしれませんが気長にお待ちくだせえ…。 (2021年10月12日 7時) (レス) id: e1de9352a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベアちん | 作成日時：2021年7月19日 14時
