あの音を掴んで。ー第二楽章ー【ヘタリア】

41曲目。 ページ2

Aside



















何だか、今日の演奏には覇気が感じられなかった。


部員が欠けるようになってからずっとそうなんだけど、今日はそれ以上な気がした。






このままの演奏じゃ入賞はきっと…、難しい。そんな嫌な勘が私の中にはあった。








日「今日は皆さんの音が揃いませんね…」


西「昨日復帰したばっかの俺のせいか？」

南伊「そんなわけねーだろ！」




普「これは簡単なことだ。全員のそれぞれの気持ちが揃ってないということだぜ」



洪「全員のそれぞれの気持ち…」






ギル先輩の言う通り、音が揃わないのは、気持ちが揃っていない証拠だった。



このままでは、私の求める創音サウンドは掴めない。




ねぇ、どうすればいいの？







いつも私を支えてくれた副部長に心の中で問いかけた。



















アーサーside



英「今日、リハーサルだっけか…？」

朝目覚めてそう思う。昨日のことダメだったかな。



アルフレッドをマシューをAを、突き放してしまったのではないだろうか。









棚からトランペット(相棒)を取り出し、手を置く。

リハーサルに行きたいけれど怖くて行けない。今更戻ったところで受け入れてもらえるのだろうか。その不安が大きかった。










海「アーサー、部活行かないですか？」

飯を作ってるところに弟のピーターが話しかけてくる。




英「考えてる」

“考えてる”なんて嘘だ。行くつもりだった。














海「アーサーとご飯食べるの久しぶりなのですよ！」


英「そうだったな、最近ごめんな」
まともに弟の顔を見たのは久しぶりだった。










英「ピーター、俺出かけてくるから留守番よろしくな」


海「分かったのですよ！」












家を出て、リハーサル会場のホールへ向かう。勿論、トランペットを持って。



ホールは開放されていて誰でも演奏を聴ける状態だった。席に座って演奏を聴く。







俺が1週間も部活を休んでいた間、こいつらはこんなに上手くなっていたのか。

そう思い、仲間に申し訳なく思った。









このまま参加したっていい。でも逆に帰ったっていい。

どうしようか。参加するにしても、合わせる顔がなかった。







英「…帰ろうかな」


今更戻ったところで。そう思い、席を立ち上がった。



















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？「何やっとんの、生徒会長はん」

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